羽生和人さんに訊く、真夏の亀山湖攻略法 :第2回
ブルーギルとムシパターン
Basser編集部=写真と文
亀山湖では水温が30℃を超す時期でもトップウォーターで一日数十尾というかため釣りが可能、と話すのは同湖でプロガイドを営む羽生和人さん。
なかでも有望なのは表層の釣りで、「キーはベイトの種類と動き」という。
第2回は、ブルーギルパターンとムシパターンについて教わった。
この記事はBasser2016年10月号に掲載したものを再編集しています。
解説=羽生和人(はぶ・かずひと)
1982年生まれ。東京都出身。ヒューマンフィッシングカレッジを卒業。エンジンのプロスタッフとして活躍している。小森嗣彦さんを師として、亀山湖で腕を磨いた。ガイドではゲストに50尾以上釣らせることも
ベイト別表層攻略方法
②ブルーギル

ブルーギルは、亀山湖において決して無視できない存在だ。バスとその生活圏を共有することが多く、また、ブルーギルを捕食しているバスはサイズとコンディションがいいと羽生さんは話す。ここ数年、亀山湖ではブルーギルが増殖しており、これをメインベイトとするバスも増えてきているようだ。近年の亀山湖におけるギル系ルアーの台頭も、このことと無関係ではないだろう。夏の減水時にブルーギルが寄り添うのは、水深のある大規模なレイダウンなどのカバーか、沖の立木だ。使うルアーはもちろん見た目や波動でブルーギルをイミテートできるもの。
「オススメは『ユニオンギルスイマー』。これを立木などに絡めてソフトジャークし、水面までゆっくり浮かせてくると良型のバスが湧いてきます。表層の釣りではなくなってしまいますが、ギル系ソフトベイトをノーシンカーやライトテキサスでフォールさせるのも有効です。立木に限らず、岩盤などの縦ストラクチャーの釣りが有効なのは減水時です。干上がる心配がありませんし、水位が上下してもバスは縦方向の移動のみで済むからです」

ソフトスイムベイトタイプの「ユニオンギルスイマー」(フラッシュユニオン)は、フローティングモデルなのが特徴。リーリングすると潜行し、止めると浮いてくる。この際の浮き姿勢が実際のブルーギルに近い。チェイスだけで終わらない、バイト率が高いルアーだという
タックル
ロッド:スペルバウンドコアSCC-63-1/2XH-ST(プロトタイプ/エンジン)
リール:レボALC-IB 6(アブ・ガルシア)
ライン:トーナメントジーンフロロカーボン16Lb(G7)
ベイト別表層攻略方法
③ムシ

ムシパターンも、盛期の亀山湖では強力だ。ムシ食いのバスはスキニーな魚体が多いものの、口を使わせるのは比較的簡単だという。バスがおもに捕食しているのは、セミや甲虫類のほか、水面で産卵しているトンボやアメンボも食べることがあるんだとか。ムシ食いのバスが多いエリアは、オーバーハングの下などの教科書的な場所に加え、風で流された落ち葉などの浮遊物が集まる岩盤エリアなど。水面に落ちたムシも風で寄せられてくるからだ。取材当日は上記の条件が複合した岩盤エリアで多くのバスを「青木虫」でキャッチした。この際注意したいのはボートポジション。バスはバンク際よりも少し沖目にいることが多く、虫を探して水面付近をフラフラしていることがあるので、まず少し離れたところから水面を観察してみてほしい。水面のラインを警戒する魚もいるので、カバーや枝などにラインを引っ掛けて誘う「チョウチン釣り」はとくに有効。

このルアーは第1回で紹介した「ライク3in」と同じタックルで使用する。水面をシェイクで誘い、細かい波動を出しつつ、移動距離を抑える。こまめに水抜きをして浮力を充分に確保しよう。「チョウチン」で誘う場合は、あくまでライトラインを使っているので、外しやすいカバー(柔らかい茎やフッキングで折れそうな枯れ枝)に引っ掛けることが重要。もしフッキングした後、バスをカバーから引き出すことができなかったら、ボートごとカバーに突っ込んでバスを迎えに行こう
タックル
ロッド:スペルバウンドコアSCS-65-1/2UL/L-ST(エンジン)
リール:イグジストスティーズカスタム2506(ダイワ)+ファンネル(オフィスZPI)
ライン:アジングPE0.4号(ラインシステム)+グランドマックス4Lb(シーガー)





リアクションなど食性以外の要素でバイトさせたいときは?

リアクションなどの食性以外の本能に訴えてバイトを引き出すのに有効なハネモノ系トップ。アクションはシェイクを織り交ぜながらのスローリトリーブ。シェイクを加えることにより、より複雑な波紋とイレギュラーなアクションが生まれる

Basser2017年8月号ではJB TOP50第2戦を制した青木大介さんに3日間完全密着。サイトフィッシングの名手たちがしのぎを削った弥栄湖で、青木さんのチョウチンが他を圧倒した理由とは?
巻頭特集は「第9回 オカッパリAllstar Classic」。伊豫部健さん、内山幸也さん、木村建太さん、松下雅幸さん、水野浩聡さんが長良川、大江川、五三川を舞台に火花を散らします。バズベイト、フロッグなどの表層系ルアーにグッドサイズのバスが次々と飛び出し、勝負は驚愕のウエイトで結末を迎えます。競技経過のほかにも、各選手の勝負ルアーやテクニックの紹介、そしてフィールドのポイントマップなど見どころが満載です。
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2017/7/11