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バスフィッシング全力投球!

山岡計文さんが解説するリザーバーの春バス :第1回

わずかな変化に気づけるかどうか【3~4月】

Basser編集部=写真と文
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Basser2013年4月号の特集「バス目覚める春の行動学」では、フィールドタイプによって異なるバスの動線と習性を解説する記事を掲載しました。
今回は、その特集からJB TOP50戦を例に山岡計文選手に春のリザーバーで気をつけるべき点を解説してもらった記事を紹介します。


優勝スコアは10尾で10㎏超!
しかし、全体のリミットメイク達成率は約25%……。


 2012年の4月末、高知県・さめうら湖で開催されたJB TOP50第1戦で、この手の巨大ダム湖を得意とする山岡計文選手が、2日間の合計スコアをただひとり10kg(10尾)の大台に乗せて初優勝を飾った。

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 このときのさめうら湖は元から水位が高かったうえに、2日目に降った大雨で翌3日目の流入量が湖面利用制限値を突破。スロープもろともウエイイン会場の足場が水没してしまい、競技日程が3日間から2日間に短縮されるという非常にイレギュラーな状況下での一戦だった。

 そんななかで勝った山岡選手のスコアは、1日目が5685g(5尾)で単日1位、2日目が4485g(5尾)で単日4位という見事なものだったが、一方で5尾のバッグリミットを持ち込めた選手は、59名中1日目が19名、2日目が11名と、決して全体的に釣れた試合ではなかった。

 勝った山岡選手にしても、試合前日は「一歩間違えば2日間ともデコる」と言っていたほど、プラではまったく魚を触れていなかった。そして迎えた1日目は競技時間が残り半分になった時点でノーフィッシュだったし、2日目にキッカーを手にして事実上優勝を決めたときには、帰着まで残り約1時間になっていた。

 楽勝ではなかった。しかし、辛勝というのも違う。山岡選手は「リザーバーってこういうもんやし」と、いい意味で春のさめうら湖を諦観していた。七色貯水池、池原貯水池に代表される紀伊半島リザーバー群が生んだスペシャリストの目に、春のダム湖はどう映っているのだろうか。

天国と地獄は紙ひと重の表と裏


 大げさな見出しをつけてみたが、「春」そして「ダム湖」の組み合わせは、ある意味、大人数が本気でパターンの検討を行なうトーナメントシーンでこそ、その面白味がハッキリと残酷に表われる。

 スコアはフィールドによって大きく変わるにしても、優勝者が2kg近いビッグフィッシュを入れて1kg平均で揃えるという天国の釣りを体験しているまさにそのとき、同じフィールドには、ワンバイトさえ得られずにエントリーフィーと経費をスッただけに終わるという地獄を見た選手がたしかに存在したのだから。いったい何が天国と地獄を隔てているのだろうか。

 「まず、リザーバーは常に状況が変わるものだというのが大前提にあります。それは大きな変化の場合もありますが、ほんの些細なことに気づけるか気づけないかで、釣果が大きく変わることもある。とくに春に関して言えば、基本的には簡単な季節なんですけど、ツボを外すとまったく釣れないなんてことがフツーに起きる季節でもあります」と山岡選手。

 その「ツボ」とはなんなのか。「いろいろですね。春の早い段階にあるバスは、寝起きのような状態でぼーっとしているのか、ハイシーズンではルアーに絶対に食ってこないデカい魚が簡単に釣れたりします。けど、同じ状態のバスも何かが噛み合ってないと、ルアーに対する反応までぼーっとしてたりして釣れなかったり。さめうら湖の試合では、その“何か”はおもに気圧の低下でした。曇って、自分のメインエリアに生温かい風が流れ込んで来たと思ったら、その瞬間にバスが浮き気味になって、ルアーをバクバク食いだしましたよね。たった30分の出来事でしたが、その間にデカウグイ(笑)と3尾で4kg以上のバスが釣れた。アレって魚にとっては大きな状況変化なんでしょうけど、アングラーが感じ取れるのはほんのちょっとしたことですよ。それに気づけるかどうか」

256-yamaoka02 スーパーシャッドシェイプワームのピクピクとリーチ2.5in&3inのダウンショットリグをメインに、スイムベイト(ハドルトラウト6in)も使用した山岡選手。ちなみに、競技中魚探は常にオフだった


 山岡選手に同船していた記者の目にも、あのときのバスの反応の変化は劇的だった。それが起こる直前、「なんか生温い風が吹いてきましたね(記者)」「そうッスね(山岡)」というような会話をしたことも記憶している。しかし、まさかそれでアレがこうなるとは……。

「あとは、そういう何かのタイミングで、アングラーがキチンとフィーディングエリアを釣っているかどうかですね。春のリザーバーでフィーディングエリアといったら、メインリバーや主要なインレットの上流部がセオリーです。あのときは試合だったので、たくさんの選手と競合しそうなメインリバーを避けてインレットに入りましたけど、そうでなかったら本来1番ポテンシャルがあるメインリバーの上流に走ってたと思います」

 試合直前のプラでは、山岡選手も自身の目でメインリバー上流部に多数のバスを確認していた。だが、わかりやすいエリアだけに独占するのは不可能。また、「エリアの広さの割にフィーディングスポットが限定的すぎて、しかもそこにゴミが溜まったりしてないとルアーには食ってきてくれないようにも感じた」という。





 Basser4月号では、三寒四温と言われる悩ましい早春を釣るヒントを数多く紹介。相模湖をモデルケースとして季節に応じたリザーバーの釣りを並木敏成さんが解説する「リザーバー・マネジメント」では、パワーフィネスで2㎏オーバーのビッグバスが飛び出しました。この魚にたどりつくまでに並木さんが気づいたわずかなヒントとは?



  
 

 

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