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カルカッタコンクエストBFS HG
2017年発売の注目リールたち

田辺哲男を夢中にさせた丸型ベイトフィネスリール

Basser編集部=文
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200gの自重が可能にする正確なキャスト


 2017年1月中旬、伊藤巧さんの取材で亀山湖を訪れた記者は、湖上で偶然にも田辺哲男さんに遭遇した。開発中のジャークベイトのテストがこの日の目的だったという。

 「いやー、ルアーテストしに来たはずだったんだけど、ほぼ1日中ショット( 6gほどのスモールクランク)でカバークランキングしちゃったよ(笑)。新しいリールでショットを投げるのが楽しくてさ。このリールすごいんだぜ、ショットみたいな軽いルアーのキャストがズバズバ決まる。ピッチングでも低弾道で飛んでいくんだよ」と、帰着後の「のむらボートハウス」で興奮気味に語ってくれた。

 そして田辺さんが指した「このリール」こそ、今回紹介する「カルカッタコンクエストBFS HG」だったのだ。

ccbfg カルカッタコンクエストBFS HG
ギヤ比:6.8:1
最大ドラグ力:4kg
自重:200g
スプール径:32㎜
ハンドル長:直径84㎜
糸巻量:8Lb = 45m
税抜価格:5万4000円


 「カルカッタ」シリーズは1991年に誕生し、2001年にはフラッグシップモデルとなる「カルカッタコンクエスト」が登場。その後「DC」などの派生モデルを生みつつ現在まで国産丸型リールの代表格であり続けてきた。

 人気の理由はローギア設計&大口径ブラスギアによる巻き上げのトルクと、シルキーな巻き心地。これらの特性が、引き抵抗の強いクランクベイトやスピナーベイト、ビッグベイトなどのリーリングを快適にしてくれるので、ハードルアーを愛するアングラーから厚い支持を得ているのだ。

 田辺さんが絶賛する「カルカッタコンクエストB F S H G 」は軽量ルアー特化型モデル。しかし、田辺さんとベイトフィネスのイメージは結びつきにくいというのが、記者の率直な感想だった。

「俺だってロープロファイルタイプのベイトフィネスリールを使ったことはもちろんあるよ。既存のベイトフィネス専用機は軽量でハイギアなものが多くて、ソフトベイトをピッチングで撃っていくような釣りにはたしかにマッチするよね。でも俺の釣りはハードベイトが中心だから、巻き物に使うにはそれらのリールでは『ちょっと違うかな』って部分があって、あまり使う機会がなかった。それに対して『カルカッタコンクエストBFS HG』は、巻き物でこそ使うべきリールだね」

 その理由はリールの自重にあると田辺さんは言う。

「このリールの一番の特徴は、ベイトフィネスのシステムを、200gのボディーに内蔵しているところ。ロッドを両手で握ってするサイドハンドキャストやバックハンドキャストでは、手もとがブレないことがとても重要。手もとを安定させるためには、リールにある程度のウエイトがあってほしい。200gという最近のリールにしては決して軽くはないウエイトは、正確なキャストのためにはむしろ有利に働くんだ」

堅牢なボディーに内蔵されたベイトフィネスシステム


 もちろん、軽量なルアーを快適に飛ばすための機構も充実している。シマノ独自のマグネットブレーキ「FTB(フィネスチューンブレーキシステム)」は、ブレーキをスプールの内側にダイレクトにかける構造により、ブレーキユニットをなくすことができ、その分スプールをさらに軽量化することができる。それによって軽量なルアーをストレスなく飛ばすことができるのだ。またクラッチのオンオフ時に発生しやすいラインの浮き上がりも起きづらくなり、スプールのラインを整えるための「捨てキャスト」をすることもほとんどなくなったという。

 浅溝のブランキングスプールは下巻きなどの余分なラインを巻く必要がなく、トータルのスプール重量も軽くできる。芯径が太いため、少ない糸巻量でもラインがコイル状になりにくいのも魅力だ。

 また「HG」とあるように、このリールのギア比は6.8:1と、現行のカルカッタコンクエスト1 0 0( ギア比5.2:1)よりもハイギア設定になっている。このリールはもともと渓流のネイティブトラウトねらいとしても開発されており、流れのなかでの速巻きや手返しを重視したハイギアの左巻きタイプから製品化される。

「ハイギアだから巻き物にはきついんじゃないかと最初は思ったんだけど、全然そんなことなかったよ。ハイギアと言ってもギア比は6.8:1だし、スプール径が小さいから実際の巻取りスピードはそこまで速くない(ギア比6.2:1の『メタニウム』と同程度)。ルアーを引っ張りすぎない、ラインスラックを生かしたリトリーブがちゃんとできる範囲のギア比だね」

「スモールプラグ×カバー」の難しさと可能性


 このリールでスモールプラグを使いこなすことで、どのようなことが期待できるのだろうか。

「ハードルアーの釣りでもっとも重要なのは『ねらったところに一撃でキャストを決める』こと。これに尽きるね。カバーに引っ掛けたらそのスポットは潰れるし、中途半端なキャストでバスがルアーに気付いちゃうと、もう次のキャストでは食わない。ルアー云々以前に、キャストが決まるバランスのとれたタックルを揃えることがハードベイトの釣りでは最優先なんだよ。

 とくに小さいハードルアーをカバーにピンポイントで投げ込むのは、ハッキリ言って俺でも難しい。ここ数年はトップウォーターやギル型ビッグベイト、そしてマグナムクランクのような、魚を引っ張る力の強いルアーでやる気のあるバスをねらう釣りが中心だったから、小型のクランクやポッパーをカバーにタイトにキャストしていくような釣りから少し離れていた。でもこのリールのおかげで、スモールプラグの釣りが俺のなかで再熱してるよ。

 スモールプラグの強みは、釣果が状況に左右されにくいところ。大型のルアーは状況がよかったりベイトが絡んだりしてないと機能しないことが多いけど、小型のルアーは食わせ要素が強いから、バスのいるところにしっかり撃ち込めさえすれば、ベイトが絡んでなくたって食っちゃうことが多い。バスの活性が高くないときは、こういった小型ハードベイトの出しどころが必ずある。そのとき自在にキャストを決めるため、このリールは1台持っておくべき『マストバイ』だと言い切れるね」


■ 問合先 シマノ 
℡0120-861130 

この記事はBasser2017年4月号掲載されているものを再編集しています。

 Basser4月号では、三寒四温と言われる悩ましい早春を釣るヒントを数多く紹介。実釣記事では、川島勉さんと田辺哲男さんが亀山湖で、並木敏成さんが相模湖でいち早く春を捉え、それぞれテキサスリグ、ジャークベイト、パワーフィネスという異なるスタイルで50cmクラスを手にしています。


2017/2/27

最新号 2017年10月号

夏から秋へ。難しい季節の変わり目を釣るためのロジック&テクニックが満載の一冊です。  巻頭の「オカッパリで行こう!」では、関和学さんがオカッパリへの熱い思いを語っています。連載100回を記念した50cmアップチャレンジは達成できるのでしょうか。  伊豫部健さんは今春にノーフィッシュの悔しさを味わった牛久沼にリベンジ釣行。水温、流れ、ベイトなどをキーワードに、伊豫部さんらしい釣りでリベンジに成功します。  田辺哲男さんは高水温期のメタルゲームを実践。メタルルアーの活躍の場は決して冬だけでないことを、自身の関東レコードフィッシュキャッチという結果で証明してくれます。  また、ケビン・バンダムがB.A.S.S.エリートシリーズの試合を制したテクニック「スパイベイティング」を西島高志さんが、9ft6inの超ロングロッドによるパンチング&ディープクランキングを松下雅幸さんが解説しています。  Basser ALLSTAR CLASSICの最後の出場枠をかけた「THE WILD CARD」なども見逃せません。本戦への切符を勝ち取ったのはいったい誰なのかに注目です。
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