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川村光大郎×高滝湖 食わせとナチュラルリアクション :第3回(全4回)

低水温期に有効な食わせの釣り

Basser編集部=写真と文
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バスの口を閉ざす重圧(=プレッシャー)には、低水温に代表される環境要因とアングラーによる人的要因の2種類がある。
そのいずれにも対応して難解な状況下でも確実にバスを手にするのが川村光大郎さんだ。
この記事では、2010年2月に行なった高滝湖でのオカッパリ取材の模様を紹介しよう。
第3回は、取材当日の川村さんの釣りを時系列で追いながら、「食わせ」のテクニックを解説する。


この記事はBasser2010年4月号に掲載したものを再編集しています。

食わせ
●ノーシンカーリグの表層シェイクとデッドスティッキング


 メインの「撃つ」「落とし込む」釣りではないが、それらのメリットを理解するうえで、まずはトップウォーターの釣りに触れたい。

 水面はバスを騙しやすいゾーンである。浮いているルアーは、バスにその全体像を把握されにくい。水中の生き物にとって水面は「壁」であり、バスはそこを獲物を追い詰める場所として利用している。その習性から表層付近のルアーに対してはスイッチが入りやすい。そして、ラインの存在をバスに認識されにくい(これがあとの項でマイクロピッチシェイクのキモにも繋がってくる)。

 さて、取材時の川村さんの釣りを時系列に沿って紹介しよう。

 2010年2月8日の高滝湖は快晴無風で、夜明けの気温はマイナス3℃、本湖の水温は3.8℃。川村さんがまず向かったのは養老川最下流部、ベンドのインサイド(立ち位置)からチャネルへ緩やかに傾斜するスポットだった。

k-002 辺りが白く凍りつく早朝。「ちょっと待っててもらっていいですか」と記者を制し、姿勢を低くしてそろりと水辺に向かう川村さん。ファーストキャストは水辺の手前3mから

k-003 表層の水温3.8℃。正直「この状況で水面に出るはずがない」と思ったのだが……

 使ったルアーは、マスバリにワッキー掛けしたマイラーミノーのノーシンカーリグ。いくらマヅメとはいえ、そしてバスがフィーディングしていそうな場所とはいえ、正直、「3℃台の水温でトップに出るわけがない」と思ったのだが……。


 川村さんのトップウォーター・ワーミングは、デッドスティッキングが基本である。ルアーの良し悪しが釣果に直結するこの釣りは、マイラーミノーが得意とするところだ。

「そうはいっても、ず~っと放っておいたらソフトベイトはプラスチックですからね。バスがエサだと認識してくれません。なので、たま~にピクピクと動かして水面に波紋を広げてあげます」

 キャストしたら、ラインをなるべく水面に浸けないようにロッドを立てて構え、まずはデッドスティッキング。バスの反応がなければ、ティップを震わせて、ラインを細かく波打たせ、その揺れをルアーに送り込んで水面に波紋を広げる。ルアーを動かそうとするのではなく、ラインを操作するのがコツだそうだ。

 そして、水面が割れた。水面への接近を川村さんに制されていた記者からは見えなかったが、先に浮上してきた50㎝クラスがバイトしようとした瞬間、不意に現われた40㎝クラスが横取りしたのだという。

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「余裕があったら、ルアーをピックアップして40㎝クラスのバイトをかわして、改めて大きいほうをねらうという手もあるんですけど……、時期が時期ですからね。今日の僕には無理。デコるかもしれないと心配していたくらいなので、釣れる魚をありがたく釣らせてもらいました」

kawamura_dsc_3527
●マイラーミノー・ノーシンカーリグ用タックル
※当時の釣りを今(2017年)するなら……
ロッド:スティーズ641LFS-SVキングボルトF-スペック
リール:イグジスト2505F-H
ライン:スティーズフロロType-フィネス3Lb
すべてダイワ

kawamura-lure01 ワッキー掛けにする際、内蔵されたマイラーにハリを通しておけば、キャストやファイト時に切れて飛んでいくことが激減する。角ばった形状が特徴的なフック、スピンマッスルガードはソフトベイトのキープ力やフッキング性能に優れている

食わせ
●ジグヘッドリグやスモラバのマイクロピッチシェイク


 「釣れる魚を釣る」という川村さんの判断は正解で、養老川で得られたバイトは1回限りだった。

 その後、本湖へ下り、高滝湖観光企業組合(レンタルボート店)のスロープ周りの護岸際をマイラーミノーの3/32ozジグヘッドリグのマイクロピッチシェイクで探り始めた。

 小規模ながらマット状のカバーがあったり、視認できる沈み物があったりと、護岸にしてはねらうスポットが多い。川村さんはそれらのなかから目ぼしいものを選んで釣っていった。

k-006 スロープ周辺の護岸際を探る。少しでも周囲と違う条件を備えたスポットは逃さずチェックする

 バイトを得たのは、スロープの付け根のシェードになる護岸際だった。落とし込んだジグヘッドリグを中層で繊細にシェイクしていると「むぎゅっ!(川村さん談)」というバイトがあり、間髪を入れずにアワせるとデカい口を開けたバスがガボガボと浮上。おそらく、冬のシャロー居残り組であろう47.5㎝(痩せ気味)を手にした。

k-007 マイラーミノーのジグヘッドリグで47.5㎝をキャッチ。昼食を挟み、写真左側の加茂橋のたもとでも47㎝を釣った

kawamura_dsc_3533 マイラーミノー(O.S.P)
+3/32ozジグヘッド
マイクロピッチシェイクとシャクリ釣りの両方で使用する。シャクるとヘッドから後方に回転(バク転)し、これを連続で行なうと同じ場所でくるくると縦回転させることができる。見えバスにも効果的だそうだ


 川村さんは「中層の1点につき最長10秒」でマイクロピッチシェイクを行なう。そのうちバイトが出やすいのは4~6秒の間だそうだ。アタリがなければティップを素早く下げたり、ラインを送ったりして、ジグヘッドリグやスモラバをノーテンションでフォールさせ、レンジを下げて再び最長10秒のシェイクを行なう。

 ここで重要なのが、必ずレンジを上から下へ探っていくことだ。下から上に探ってしまうと、そのスポットにバスがいた場合、スモラバは震えるラインに吊り上げられてくるという、いかにも不自然な状態になってしまう。

「倒れ込んだアシや桟橋など、バスとアングラーの視界を隔てるカバーがあれば、水面のジグにバイトしてくることもあります。いきなり深いレンジにジグを落とすと、そういう魚は釣れません。ラインを認識されないため、常にバスの目線よりもちょっと上で誘うイメージをもつことが大切です」

 さらに、昼食を挟んで向かった加茂橋下のカバーでは、O.S.Pジグ04シンクロ2.4gのマイクロピッチシェイクで47㎝を追加。このバスも先ほどの47.5㎝と同様の体型であることから、エサが少ない冬場のシャローに居残っていた個体だと思われる(高滝湖の場合、ワカサギが多くいるディープから上がってきたバスならもっと太っているはず)。

k-008 カバーの下にティップでスモラバを押しこんでマイクロピッチシェイク。5秒ほどでロッドが絞り込まれた。このバスがページトップに掲載した47㎝だ

 低水温をものともしない釣りっぷり。しかし、いずれのバスもルアーを入れてからすぐ食ってきたわけではないことから、本調子にはほど遠いことがうかがえる。

「トップのデッドスティッキングやマイクロピッチシェイクなど、スローな食わせの釣りをすれば、シャローに釣れる魚がいることはわかりました。次はナチュラルリアクションの釣りを試してみます」

kawamura_dsc_3556 O.S.Pジグ04シンクロ2.4g(O.S.P)
+スタッド4in(ヘッド側を5節分カット/ギャンブラー)
手持ちのタックルでマイクロピッチシェイクをする場合は、自分の感覚に合わせ、繊細にシェイクしやすいウエイトを選ぼう


●マイクロピッチシェイク用タックル
※当時の釣りを今(2017年)するなら……
ロッド:スティーズ661MFB-SVウェアウルフ
リール:SSエア8.1L
ライン:スティーズフロロType-フィネス10Lb
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2017/1/30

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