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川村光大郎×高滝湖 食わせとナチュラルリアクション :第2回(全4回)

ナチュラルなルアーにリアクション要素を加える釣り

Basser編集部=写真と文
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バスの口を閉ざす重圧(=プレッシャー)には、低水温に代表される環境要因とアングラーによる人的要因の2種類がある。
そのいずれにも対応して難解な状況下でも確実にバスを手にするのが川村光大郎さんだ。
この記事では、2010年2月に行なった高滝湖でのオカッパリ取材の模様を紹介しよう。
第2回は川村さんが実践するふたつの釣り、「食わせ」と「ナチュラルリアクション」の定義を解説する。


この記事はBasser2010年4月号に掲載したものを再編集しています。

食わせとナチュラルリアクション


 川村さんにとっての食わせとは、ルアーをベイトフィッシュのイミテーションとして繊細に操作し、バスに捕食目的で口を使わせる釣りである。ティップからバーチカルに落とし込んだスモラバやジグヘッドリグを、中層に吊るした状態でごく細かくシェイクするマイクロピッチシェイクがその代表だ。

 もうひとつのナチュラルリアクションとは、見た目や本来のアクションがナチュラルなルアーに、操作によってリアクションの効果を追加する釣りである。わかりやすい例を挙げると、タイトウィグルが持ち味のシャッドプラグであるハイカットは、普通にただ巻きで使えば食わせの要素が強い。しかし、このルアーを回収時並みの超高速リトリーブで使用すれば、スピードによるリアクション効果を加えることができるという具合だ。

kawamura_dsc_3551 ハイカット(O.S.P)
最大の特徴は超タイトウィグルアクションだが、もうひとつの「リトリーブスピードを上げても泳ぎの質が変わらない」のもこのシャッドの持ち味である。回収時並みの速さで巻いてもバタつかずに直線軌道で泳ぐ。バスが強い動きを嫌う、晩秋から翌春にかけて活躍する


kawamura_dsc_3564 スピードトラップ(ルーハージェンセン)
ハイカットに比べればアクションはワイドだが、高速リトリーブに対応する点は共通だ。ハイシーズンの晩春から中秋にかけて、ハイカットと同じ用途で使う


 こうしたナチュラルリアクションのメリットのひとつに、ルアーに反応したバスがいざ口を使う瞬間、躊躇いが生じにくいことが挙げられる。つまり、ナチュラルリアクションとは、捕食行動のスイッチを入れるためにバスの反射(=リアクション)を利用し、食わせが利くルックスやベースのアクション(=ナチュラル)で、バイトの取りこぼしを減らす釣りといえる。

 この釣りで重要なのは、アングラーがバスにどうやってスイッチを入れるかという意図と、そのための操作方法である。ルアーを含むタックルセレクトも非常に重要なウエイトを占めるが、その可能性を引き出すのはあくまでアングラー。バスを手にしたときの「してやったり感」がたまらない釣りである。

マイラーミノー


 前項で記したとおり、食わせにおいてもナチュラルリアクションにおいても、使用するルアーのルックスやアクションは、基本的にベイトフィッシュライクなものが有効だ。そこで川村さんがさまざまなリグやアクションで多用するのが、マイラーミノーである。

kawamura_dsc_3527 マイラーミノー(O.S.P)
スピンマッスルガード#4(フィナ)
ワッキー掛けのノーシンカーリグでシェイクすると、ピンテール下部のフィンが水を受けて、移動距離を抑えたり、頭が向いている側へ横移動させたりすることができる


 マイラー(マイラーチューブ)とは、フライフィッシングに用いられるタイイングマテリアルの一種で、ミノーパターンを巻くためのもっともポピュラーな素材である。これはモノフィラメントを編み込んで作られたもので、その光沢と編み目模様は、見る人に容易に小魚のウロコを連想させる。それはフィッシュイーターにとっても同じようで、マスやシーバスに対して高い効果を発揮する。

 「バスにも凄いんですよ」と川村さん。ボディーに挟み込まれたマイラーの、内側からまるで発光しているかのような輝きは実績充分。今回の取材でもその効果は実証されることになる。

k-004 「生命の輝き」。マイラーミノーが放つフラッシングは、バスの目にまさにそのように映るのかもしれない

「ルアーとしての機能のうち、マイラーは高い視覚効果とハリもちのよさに大きく貢献しています。アクションのほうもかなりキテますよ。ピンテールの下にあるフィンは、水の抵抗を受けてヒレっぽい役割も果たすんですが、背骨としての効果も大きいんです。細かく機敏に動くピンテールは絶対に採用したかったんですけど、そうするとボディーがしなりすぎてしまって、ローリングアクションがでない。それではマイラーのフラッシング効果も激減してしまうということで、あれこれ試行錯誤してこの形になりました」

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 バスの立場で考えてもみてほしい――ドタバタと何かが地面を叩く振動が水中へ伝わってきたあとで、ボチャン!と飛んできたエサっぽいモノに食いついたら、空気中に引っ張り上げられてしまった。同じことが何度か起こる。ドタバタの前に少し離れたところからバタンという振動も伝わってきた。バスは、ドタバタとバタンとボチャン!を危険を報せるサインとして学習する。サインというよりサイレンといったほうが正確かもしれない。
 ドタバタはアングラーの足音であり、その前のバタンは車のドアを閉めた音、ボチャン!はルアーの着水音である。
 アングラーはバスを釣りたくて水辺に立つのに、「今から飛んでいくのはハリが付いたニセモノだから食べちゃダメだよ」とバスに向けてサイレンを鳴らしてからキャストしていることがある。そういう矛盾が、川村光大郎の岸釣りにはない。
 地に足を着けて釣るからこそのメリットを生かし、デメリットを逆手にとってバスの裏をかく。グッドサイズのバスをたくさん釣りたい川村光大郎が、試行錯誤を繰り返しながら体得してきたオカッパリの方法論と技術をまとめた一冊。




  
 

 
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