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ヘッド側に張り、テール側に柔らかさをもたせた設計

スペシャルインタビュー川村光大郎/BREAVOR 5.7in(ボトムアップ) :後編

Basser編集部=写真と文
kawamura 川村光大郎(かわむら・こうたろう)
1979年2月14日生まれ。ボトムアップ代表。W.B.S.グランドチャンピオンシップで高校生時に頭角を現わし、年間優勝2回。2010年W.B.S.スーパースリーデイズを草深幸範のパートナーとして優勝。『ルアーマガジン』の人気企画「陸王」で初代の同タイトルを獲得。『Basser』では2004年のオカッパリオールスター第1回水郷大会優勝に始まり、第5回霞ヶ浦大会、第7回(キャノンボール第1回)千葉・茨城大会でも勝ってこれまで3勝をあげている。

BREAVOR 5.7in
(ブレーバー5.7in/ボトムアップ)

01
04 ハチマキから後ろ(テール側)は、柔らかなアクションを重視したリングボディー

05 ハチマキの前(ヘッド側)にもリブが刻まれているが、ボディーの軸はテール側よりも若干太い。デコボコしたボトムを適度に弾くために、太さで張りをもたせている


ハチマキの前後で「リブの深さ」が違う


 パッと見、ボディーは真っ直ぐですけど……。

川村 ハチマキから後ろは「マイクロピッチリング」と呼んでいるリングボディーなんですけど、ハチマキの前はリブが浅くてリングボディーとまでは言えません。

 見た目の太さは、ヘッドからクビレの手前までいっしょですが、よーく見ると、ボディーの軸は前が太くて後ろが細い?

川村 そう! ハチマキの前は太さで張りをだして、曲がりにくくしました。後ろは若干細身でしなやかさ重視です。

 ヘッド側に張りをもたせたのはなぜ?

川村 底が平らなプールテストでは、違いがあまり感じられないんですけど、実際に使う釣り場のボトムには完璧に平らなところってありませんよね。だいたいデコボコしていて、ネコリグをズル引くとヘッドが引っ掛かる。引っ掛かって、ヘッド側が曲がりっぱなしになる。その状態に生命感がないというか……、無理やり散歩させられてる犬? みたいな?

 川村ふくまめ(川村家の愛犬)みたいに?

川村 うちのは自ら猛ダッシュですよ。

 飼い主に似たんだ(笑)。

川村 そうなんかな(笑)。ともかく、ヘッド側に張りをもたせると、シェイクしたときに適度にデコボコを弾いて、ボトムをイイ感じに小突きまわしてくれるんです。ハチマキから後ろをリングボディーにしたのは、ここは柔らかく動いてほしいから。ただ、リングボディーにすると、肉を損なって軸が細くなるので、ワームが軽くなる。重さのある水押し感を損なうので、リングを極力細かく密に配置しました。ねらった動きが出ていて、細かいところですけど何気に気に入ってます。

03 ブレーバー5.7inにはN.S.Sフックと同パーフェクション(FINA)の#1/0と2/0がマッチする。フックをセットする際の目安となる「ポッチ」が設けられている


08 ヘッド先端のフラット面を直径4mmに設定。昨今のヘビーネコリグに対応するべく、このワームサイズに対して太いネイルシンカーも刺すことができる


「ヘビーネコ」への対応と「最後の課題」


川村 ブレーバー5.7inは、最近使われることが多くなってきた重めのシンカーを用いるネコリグにも対応させました。

 濃いめのカバーとかディープとか、ネコリグを使う状況がどんどん多様になってきていますからね。具体的にはどこをどのように?

川村 ヘッド先端のフラット面の直径を4mmと広めにしました。3.5gとか5gのネイルシンカーの直径を測ってみたら3mmを超えていたので、そういう太いネイルシンカーも無理なく収まりよくセットするための仕様です。

 そんな細かいところまで突き詰めて……。発売予定が3月ということで、もう完成しているんですよね?

川村 まだなんです(汗)。最後の課題は「ニオイ」。

 フレーバー?

川村 ブレーバーだけに。

 ……えっと、ホントにフレーバーがブレーバーの語源になってるの?

川村 いや、まったく関係ないッス。元は「Break behavior(ブレイク・ビヘイビアー)」で、意訳すると「(バスの)本能をぶっ飛ばす」。僕が口癖のようによく言っている「思わず口を使ってしまう」、そんなバイトを得られるワームという意味です。

 フレーバーとは無関係?

川村 無関係ですけど、ニオイにもこだわりたいなと。「エビとイカ」を組み合わせたニオイは美味しそうで大好きなんです。釣れるし。でも、そのルアーを小魚をイメージして使うときにどうなんだろう?っていう違和感があるのよ。

 あるんだ。

川村 ある。小魚っぽく使ってるのに、ニオイがエビ・イカって……、ねェ?

 いや、同意を求められてもそこまで考えたことないので(苦笑)。そもそもバスはイカ食わないし、そこは違和感ないのかと聞きたい。

川村 経験上、イカはイイと思うのよ。ニオイとは違うけど、イカのうま味成分というかアミノ酸はプラスに作用してると感じるから。で、バスはエビ大好きだから入れとけ。ニオイにも魚っぽさが欲しいからそれも入れとけ、と。

 要は全部乗せ?

川村 そう。単純な考え方で申し訳ないんだけど、全部入れとけと。ニオイに関してもやっぱり、ほかにないニオイのほうがバスがスレてないと思うんですよ。控えめに言っても、エビもイカもサカナも天然成分を使うから、マイナスにはならんだろうし。

 いや~、よくぞここまでこだわった(一本のワームのインタビュー記事が4,000字を超えるとは思ってませんでした・汗)。でもまァ、厳しい言い方かもしれないけれど、こういう開発裏話はバスには関係ないですからね。

川村 そうなのよ。バスにしてみたら知ったこっちゃない話。だからテストでは使って使って、釣って釣って、釣りまくるしかないわけで。逆に言えば、その過程をちゃんと踏んできたからブレーバーを発売できるわけです。これからは、ひとりのアングラーとしてもブレーバーで釣るのが楽しみです!


 バスフィッシングにまつわる「色」を特集しているBasser3月号。川村光大郎さんはオカッパリの万能色として、スモークペッパー&コパーフレークについて解説しています。

2017/1/26

最新号 2017年10月号

夏から秋へ。難しい季節の変わり目を釣るためのロジック&テクニックが満載の一冊です。  巻頭の「オカッパリで行こう!」では、関和学さんがオカッパリへの熱い思いを語っています。連載100回を記念した50cmアップチャレンジは達成できるのでしょうか。  伊豫部健さんは今春にノーフィッシュの悔しさを味わった牛久沼にリベンジ釣行。水温、流れ、ベイトなどをキーワードに、伊豫部さんらしい釣りでリベンジに成功します。  田辺哲男さんは高水温期のメタルゲームを実践。メタルルアーの活躍の場は決して冬だけでないことを、自身の関東レコードフィッシュキャッチという結果で証明してくれます。  また、ケビン・バンダムがB.A.S.S.エリートシリーズの試合を制したテクニック「スパイベイティング」を西島高志さんが、9ft6inの超ロングロッドによるパンチング&ディープクランキングを松下雅幸さんが解説しています。  Basser ALLSTAR CLASSICの最後の出場枠をかけた「THE WILD CARD」なども見逃せません。本戦への切符を勝ち取ったのはいったい誰なのかに注目です。
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