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JB TOP50遠賀川戦、沢村幸弘選手の強さに迫る :第4回(全4回)

教科書どおりにバイトを重ねた2015年春の遠賀川戦

Basser編集部=写真と文
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いよいよ今週末に迫った2017年JB TOP50開幕戦の舞台は福岡県・遠賀川。
このフィールドで開催される試合で突出した強さを見せているのが沢村幸弘選手だ。
今回は、Basserに掲載したJB TOP50のレポートから、遠賀川戦での沢村選手にフォーカスした内容をお届けする。
第4回は季節が近い3月末に開催された2015年のJB TOP50第1戦で沢村選手がどう戦ったかを紹介する。


この記事はBasser2015年6月号に掲載したものを再編集しています。

春の遠賀川×沢村幸弘


 2015年の遠賀川戦は3月27~29日の日程で開催された。今年とは約2週間ほどの差があるが、このときの状況を理解したうえで今年の試合を見れば、春の遠賀川を深く理解することができるだろう。

 沢村選手は初日、7時40分に40番でスタートすると、JR筑豊本線の鉄橋をくぐったあたりから釣り始めた。水温は12℃台。

 沢村選手がまず投じたのはスイミーバレット3.8inの1/32ozネコリグ。2013年6月の遠賀川大会を圧勝したときのメインルアーである。

282_jb-013b 3.8inスイミーバレット(サワムラ)
フック:ワイルドモスキート#1(グラン)
シンカー:ワンナップシンカー1/32oz(サワムラ)


「(2013年の遠賀川戦優勝後)いろんな選手に『キーは何なんですか?』って聞かれたけど、この狭い川だからさ、丸見えだろそんなの(苦笑)。プラで見た感じ、わかってる選手が何人かいた。まいっちゃうよね」と沢村選手。しかし、続いた言葉はこうだ。「小手先のことではない。けど……、だから、か。多くの選手はまだ気づいてない」。

 沢村選手のネコリグの操作はさまざまだ。基本的にスローだが、バスの反応を探るように、1投1投ロッドワークを変えていることもある。そして聞いていたとおり精度重視で、かなり執拗なねらい方をしてもいた。

 沈みモノやボトムの変化をねらう場合、ズル引いてそれを探しているふうなロッドワークはほとんど見られなかった。振動子の真下にピンスポットを置いてバーチカルに釣る場面も多々あったが、サイドからのショートキャストでプレゼンテーションしたときも、その後の操作から、着水点のほぼ真下に何かがあることが見てとれた。真上からでないと、奥までリグが入り込んでいかないような水中のカバーや地形を釣っているのだろうか……。

 8時になってスロー航行の制限が解除されると、沢村選手はピンスポットを釣りながら中流、下流とテンポよく移動した。そして8時45分、1尾目と同時に今大会の指針を得る。

282_jb-009下流のピンスポットでキッカーをキャッチした沢村。前々日のプラから予想していたとおりのプリスポーナーで、その後の試合展開の指針となる1尾でもあった。ヒットルアーは3.8inスイミーバレットの1/32ozネコリグ


 下流のそのスポットは、沢村選手がこの日のために温め、隠していた場所だった。直前プラの1日目、日の出と同時に誰よりも早くボートを出した沢村は、選手に「8時までスロー航行」が義務付けられたその時間をねらって下流のチェックに向かった。

 トーナメントウォーターが狭いとはいえ、スロー航行で下流へ行くにはかなりの時間を要する。効率よく練習するなら、8時まではスロープを中心に動き、スロー航行が解除されてから一気に遠方へ走ればいい。誰もがそう考える。沢村選手はそこを突いた。今大会でキーになると考えていた下流で、人の目を気にすることなくピンスポットをチェックできる時間を自ら作ったのである。

「(プラでは)2バイトとってすぐに離れた」というそのスポットで、沢村選手が満を持して手にしたのは、目測1600gのプリスポーナーだった。「深い、水深3mで食ってきた! メスだよ!ブレイクまで距離があるオフショアにいた!まだぜんぜんスポーンに絡んでないってこと!追ってる季節は間違ってなかった!」

 その後、同条件の別スポットへ移動して9時45分に2尾目をキャッチ。長さはアベレージだったが、この魚もメスのプリスポーナーだった。

 そして3尾目( 11時14分)、4尾目( 11時40分)はオス。この2尾は、中流にあるブレイクのショルダーから落ち切ったところ(水深2~3m)へフットボールジグを落とし込んでキャッチした。ほぼ同じ水深で、ブレイクに近いところにはシャローに上がる直前の状態のオスがいて、メスはまだブレイクからやや離れたオフショアに控えている。まるで教科書を読んでいるかのようだ。

 初日4位の好スタートを切った沢村選手は、この試合を2位で終えた。

 遠賀川における沢村選手の強さに、知れば同じように釣れる安っぽい秘密などないのではないか。春のシーズナルなバスの動きを追う、ただひたすらに完成度の高いバスフィッシングを沢村選手はTOP 50の試合中に実践していた。


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ウイニングパターン

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 この試合を制したのは小池貴幸選手。「冬から春への移行期に、冷え込みに対応できるエリアの条件として『ブレイク』が近い『ハードボトム』の『フラット』で、そこに『ベイトフィッシュ』が絡んでいることを意識してエリアを選びました」という小池選手が初日に入ったのは下流域の水深2~2.5mのエリア。ディープクランクとフットボールジグで5490g(4尾)のスコアを作った。しかし2日目、冷え込みが緩み魚が動いたと見るやこのエリアを潔く見切り、上流域のスポットに移動。この判断が功を奏し、終了間際に1300gのキッカーをキャッチした。3日目は1尾464gと失速したが、それまでの貯金が活きて逃げ切った。



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