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早野剛史が実践するジャークベイト高速ポンプリトリーブ :第3回

釣ってもらうために生まれたメソッド

Basser編集部=写真と文
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JB TOP50に参戦するトーナメントアングラーにして、高いプロフェッショナル意識をもつガイド、早野剛史さん。
ゲストに釣ってもらうために編み出したジャークベイトメソッドは、「ハヤノポンプ」とでも呼びたくなるような彼のオリジナルだった。
今回は、2014年4月に行なった取材のようすを時系列で追いながら、その釣り方を紹介したい。


※この記事はBasser2014年6月号に掲載されたものを再編集しています

●早野剛史(はやの・たけし)
1988年2月20日福岡県生まれ。元・バスケットマンで日常生活は両利き、釣りの利き手は右。2012年のJBマスターズで年間5位の成績を収め、2013年よりTOP50に参戦。河口湖、山中湖、西湖、野尻湖、桧原湖でガイドを営業しており、WFG(ワールド・フィッシング・ガイド)にも加盟。詳細は下記ホームページで。
Hayano Guide Service 
WFG
湖波(レンタルボート&食事処)


お客さんに教えやすく、バスに口を使わせやすい

 前回紹介した早野さん式の高速ポンプリトリーブ。この釣り方が生まれたきっかけは、ガイドのゲストに釣ってもらうためだったと早野さんは言う。

「元になったのは、クランクベイトの速巻き&ポーズ、いわゆるグリグリメソッドです。クランクがバランスを崩すくらい速く巻いて、本当にバランスを崩してしまう直前に、ルアーの姿勢を復元させるためと〝食わせの間”をとるために一瞬のポーズを入れる。そうして釣っていたのが元になっています。

 130mmクラスのジャークベイトも、始めはリーリングで操作していました。ベイトフィッシュパターンに用いるんですけど、ジャークベイトでエサそのものを模すわけじゃありません。イメージは、ジャークベイトで小魚の群れを散らしてバスに捕食のスイッチを入れ、散った群れの中に残ったひと際存在感の強いモノ=ジャークベイトを食わせる、という感じです。ハマるときは風とセットなので、大型のジャークベイトのほうが飛距離の面で有利ですし、小魚の群れを散らすパワーもあります。

 ただ、ガイドとしてはこのグリグリメソッドって厄介なんです。リーリングでルアーの動きに緩急をつけるのは意外に難しいし、お客さんの動作を見ていても、ちゃんとできているのかいないのか判別しにくい。リールによってもスプール径やギヤ比の違いでリトリーブスピードが違ってくるので……。

 それがフラストレーションでロッドワークでやることを思いつきました。これなら、朝イチにお客さんのロッドを一度振らせてもらえば、あとはしなり具合や戻りのスピードを〝見て”ルアーの挙動がわかりますから」

 そうして始めた高速ポンプリトリーブには、お客さんに教えやすいという以上のメリットがあった。だからこそ、早野さん自身もグリグリメソッドからポンプリトリーブへ移行したのである。

「まず、ロッドが深く曲がっている状態と、直線状に戻る寸前とでは、反発力が違います。深く曲がっているときはルアーが強く引かれるので、ルアーは速く泳ぎ、アクションのピッチも上がります。逆に直線に近い状態では、反発力が弱いので、ルアーの泳ぎは遅く、アクションのピッチも落ちる。一回のストロークのなかで、ロッドがスピードとアクションに緩急をつけてくれるんです。


JACKALLSTATION「早野剛史 河口湖実釣連発シーン集」
※早野式ポンプリトリーブは1:00~



 一定の速度で引いて止めての繰り返しがいいときもありますが、ほとんどの場合においては『緩急+完全静止』のほうが、追尾してきたバスを食わせきる力があります。これはグリグリメソッドにも言えることです。けど、微妙な緩急をリーリングで表現し続けるのは僕でも難しいし、一度釣れたリズムを再現するのも難しい。その点、ポンプリトリーブなら、ロッドを引く速度で調節できるので、そのを再現するのも簡単です。

 それと、動作をほとんど変えずに、ルアーのスピードとアクションのピッチを上げ下げすることもできます。ロッドを変えるんです。たとえばMLからMにパワーを上げると、ルアーが泳ぐ速度もアクションのピッチも上がります。

 欠点は、ワンストロークで1mくらいルアーが動くこと。冬はともかく、これからの時期は稀なことですが、たま~に移動距離が長いせいで食わないことがあります。そのときは従来のグリグリメソッドで対応します」

270_hayano-010_1高速ポンプリトリーブの力強いロッドワークは、バイト(9割以上ポーズ中に食ってくる)に対してそのままアワセになることが多いのもメリット。ガイドとしては教えやすく、自分が実践するときはミスなく釣れる

「サイドストローク」と「ニーリングからのアップストローク」


 ここからは応用メソッドだ。

 「エサの群れの散らし方でバスの反応が変わることはよくあります」と早野さんは言う。小魚の群れに対して横からジャークベイトを突っ込ませて群れを散らすのがいいときと、群れを突き上げるようにジャークベイトを引いたほうがバスの反応がいいときがあるのだという。

 前者の場合、ポンプリトリーブはサイドストローク(身体の正面から90度ほど横へロッドを捌く)で行なう。後者の場合、リーリングで潜行深度を稼いだあと、身体の正面から斜め上へ、約90度の振り幅でロッドを捌き、ルアーを持ち上げるようにポンプリトリーブを行なう。取材当日の3尾目を早野さんはこのアップストローク気味の引き方で手にした。サイドストロークができるようになったらアップストロークも難しくはない(ロッドを引く方向を横から斜め上にするだけ)ので、こちらもぜひ試していただきたい。まだまだ引き出しを持っていそうな早野ガイドもオススメだ。

270_hayano-007_1 270_hayano-001_1 ニーリングで潜行深度を稼いで(2mちょい潜らせて)から、アップストロークの高速ポンプも試した。3尾目は、ニーリングこそしなかったものの、この応用技でキャッチ。ヒットルアーはマグスカッド128のハイフロートモデル

270_hayano-008_14尾目のヒットルアーはマグスカッド128のサスペンドモデル

270_hayano-011_1当日のラストフィッシュは軽く2kgを超える48cm! よく引く魚で、クラッチを切って対処したのにフックを伸ばされた


早野さんおすすめのジャークベイトと使い分け例

rerange リレンジ130SP/110SP(ジャッカル)
130SP:130mm/21.5g、110SP:110mm/14.8g
2016年に発売となったリレンジ130SPは早野さんが監修したジャークベイト。ジャーク時のきれいなダートに加え、操作を止め静止に移る直前の身もだえするようなアクションが持ち味。さらに「TGゼロフリクションスライド構造」により優れたキャスタビリティーを実現している。2017年にはダウンサイジング版の110SPも新たに登場。早野さんは、130SPにはポイズングロリアス166M、110SPにはポイズンアドレナ166MLを合せている

jack-01_1マグスカッド128F(ジャッカル)
128mm/19.2g
引くのをやめると頭上がりで浮上し、水面方向へ逃げるベイトフィッシュを模す。高速ポンプで使用するときは、頭上がりの姿勢へ移行する前に、次のロッドワークを加える。直進性に優れているのも特徴

jack-02_1 jack-02b_1 マグスカッド128SP(ジャッカル)
128mm/21g
第1回で紹介した「ズル引き」からのポーズ&トゥイッチメインで使用するが、高速ポンプにも対応。リップの付け根を細く削る(下写真の右側)と水噛みがよくなり、さらに汎用性が上がる

jack-03_1マグスカッド115SP(ジャッカル)
115mm/16.0g
用途は「128SP」と同様で、ボリュームを抑えたいときが出番

jack-04_1ルドラ130SP(O.S.P)
130mm/20g
高速ポンプで使用すると、バランスを崩す寸前で軌道が左右にズレる。バスの反応をうかがいながら、直進性の高いマグスカッド128と使い分ける


jack-05_1タダマキ132(ノリーズ)
132mm/21.8g
バスのポジションが深いときの高速ポンプ用。モノに当たったとき、オートマチックにいいヒラ打ちアクションをしてくれる。水が濁った状況でボリュームでアピールしたいときも出番


jack-06_1ワンテン・プラスワン(メガバス)
110.5mm/14g
バスのレンジが深い状況で、おもにズル引きで使用する。エッジが立ったフラットサイドでフラッシングによるリアクション効果も高い




 
  
 
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