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編集部2017年11月24日

シャッドと真剣に向き合いたい人のための専用リールの有効性 :第2回

Basser バス釣り

シャッドを得意とするアングラーはタックルもシビアに選んでいる。 橋本さんが愛用しているのが「SLPワークス・シャッドチューン」モデルのベイトリール。 6.3:1というギヤ比がシャッドの釣りにメリットをもたらすという。 なぜこのギヤ比でなければならないのか。理由を解説してもらった。

橋本卓哉さんがギヤ比6.3:1にこだわる理由

Basser編集部=写真と文

シャッドを得意とするアングラーはタックルもシビアに選んでいる。
なかでもリールにこだわりをもっているのが橋本卓哉さんだ。
橋本さんが愛用しているのが「SLPワークス・シャッドチューン」モデルのベイトリール。
6.3:1というギヤ比がシャッドの釣りにメリットをもたらすという。
なぜこのギヤ比でなければならないのか。理由を解説してもらった。

※この記事はBasser2016年2月号に掲載された記事を再編集しています。

巻きのリズムと感度を両立する6.3:1というギヤ比


 シャッドをはじめとする巻き物の釣りには巻きのリズムが大事だと橋本さんは言う。

「人間の手には速く回せる限界、遅く回せる限界があり、自然に回せる速さの範囲がある程度決まっています。アングラーが自然にハンドルを回したときに、バスがルアーにバイトしやすいスピードになるのがリズムよく巻いていけるセッティングです。この範囲から外れてしまう状況、たとえば、ハイギヤのリールでスローリトリーブをしたいときなどは、ゆっくりハンドルを回すことに集中しなければならない。余計なことを意識しているので、リズムが崩れてミスにつながったりするわけです。そのためにルアーに合ったギヤ比を選ぶのが大事なんです。低水温期のシャッドはバスに口を使わせるためにゆっくりリトリーブしたい」

 スローリトリーブしたいシャッドなら、ギヤ比は低ければ低い方がいいのだろうか。ダイワにはギヤ比5.8:1のローギヤリールもラインナップされているが、シャッドチューンは6.3:1だ。

04 冬場の釣りではアングラーをサポートしてくれるタックルの重要性が増す。ギヤ比6.3:1(巻き上げ長約60㎝)にチューンされたベイトフィネスリールもそのひとつ

「ゆっくり巻くことを考えるとギヤ比が低い方がいいですが、5.8:1まで下げると手もとでシャッドの振動を感じられなくなってしまいます。『巻き感度』が悪いんですよ。シャッドの釣りはルアーの振動がフッと消えるようなバイトや、根掛かりと間違うようなモタッとしたバイトが少なくないので、それを見分けられる感度のよさが必要です。クランクベイトなら抵抗が大きいので、ギヤ比が低くても大丈夫なんですが、ただでさえ引き抵抗の小さいシャッドの動きを手もとで感じるには最低でも6.1:1、冬場に手がかじかんで感覚が鈍るのを加味して6.3:1のギヤ比としました」

 ルアーの動きは、ロッドティップの振動がロッドを持つ手に伝わってくるものと、リールのハンドルから伝わってくるものがある。後者はギヤ比が高いほうが感度がよいという。同じ分だけハンドルを回したとして、ハイギヤのほうがルアーの泳ぐ距離が長く、振動する回数やボトムにタッチする回数が多いので、伝わってくる情報量も多くなるためだ。自転車をハイスピードギヤにして漕ぐとわずかな坂道でも辛く感じるが、これも同じ理屈だ。

 記者も橋本さんのシャッドチューンのリールを借りて手持ちのローギヤ(5.8:1)リールと巻き比べてみたところ違いを実感できた。ローギヤリールではノブをつまむ指に振動が伝わってこないのである。

 しかし、ハイギヤでもローギヤでもルアーのスピードが同じになるように巻ければ、ロッドティップの振動は同じ強さになるのでは……?

「理論上はそうかもしれないですが、ローギヤのリールを頑張って巻こうとするとそちらに意識が行ってしまい、ロッドの振動どころじゃなくなっちゃうんですよ。やはり自然に手が動くスピードがいいですよ。ちなみに、ロッドでルアーの動きを一番よく感じられるのはリールを意識する必要がないポンプリトリーブのときです」

 記者はギヤ比にはそれほどこだわらなくても手を動かすスピードで状況に対応すればいいのでは、などと考えてしまっていたが、橋本さんをはじめトーナメントで結果を残しているアングラーはここまでシビアにリールを選んでいるのだ。

 また、SLPシャッドチューンはハンドルノブを「スーパーハイグリップノブ」へ交換している。これはシャッドの出番が多い冬季に操作する手がかじかんでしまうことに配慮したものだ。交換後のノブは指先に吸い付くような感触の表面処理がなされており、感覚が鈍った手でもフッキングのとっさの動作で指が離れにくい仕様だ。フッキングミスを減らし、冬場の数少ないチャンスをキャッチに繋げるための工夫である。

橋本卓哉さんのシャッドタックルセッティング
※すべてダイワ
01 ロッド:スティーズ651MLRBブリッツ
リール:SSエア・SLPワークスシャッドチューン
ライン:フィネスブレイブZまたはモンスターブレイブZ10~12Lb
石積みや消波ブロック周りをタイトにねらっていくためのセッティング。ラインは太めの10~12Lb。ロッドは巻き物に適したローモジュラス素材で、正確にキャストしやすく、バイトを乗せやすい設計のブリッツを選択


02 ロッド:スティーズ631LFB-LMライトニング II
リール:T3エア・SLPワークスシャッドチューン
ライン:フィネスブレイブZ8~10Lb
浚渫やミオ筋のブレイクねらいなど、広範囲を探りたいときやロングキャストしてボトムをしっかりトレースして巻きたいときに投入する。T型レベルワインド搭載で飛距離を稼ぎやすいT3エアはこちらにセット。ライトニングⅡはガイド径が小さく感度がよい


06 浚渫周りなど広範囲を探りたいときに使うタックルにはロングキャストしやすいT3エアをセット。5.6gのハイカットDR-SPが目測20mは飛んでいた



  
 
 
 
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2016/11/24

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