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ジャパンフィッシングショー2018 川村光大郎トークショー:後編

よく釣れるルアーの見極め方。――スピナーベイトを例に

サイト・ビー=まとめ
kawamura21 この記事はジャパンフィッシングショー2018つり人社ブースでの川村光大郎さんによるトークショーの模様を掲載しています。司会は『Basser』編集長の堀部政男

 2018年1月20日、21日に開催されたジャパンフィッシングショー2018のつり人社ブースでは、川村光大郎さんによるトークショーを開催しました。話題は昨年発売となった書籍『バスフィッシング・ボトムアップアプローチ』についてです。後編は、川村さんがいつもルアーを水槽で泳がせている理由と、そこでわかった釣れるスピナーベイトの秘密を教えてもらいました。

魚目線でルアーを見れば、釣れる理由が見えてくる

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 この『ボトムアップアプローチ』の内容はちょっとオタクチックかもしれません。僕のタックルボックスの中を写真に撮ってもらって、入っているルアーひとつひとつにコメントを書いています。僕は昔から気になったルアーや武器にしているルアーをメーカーに関係なく使うし紹介しています。そうでないと自分でルアーを作るにしても、それがいいものなのかどうかなんてほかと比べなければ説明できない。そういうルアーのマニアックな解説もだいぶ入れています。


084-085『バスフィッシング・ボトムアップアプローチ』p084~085


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 ボトムアップの事務所にお邪魔するといつも会社の水槽でルアーのアクションを見ていますよね。


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 僕が気をつけているのは、ワームでもプラグでもスピナーベイトでも、魚目線で見るということ。釣り人がルアーを見るときはいつも背中側からになってしまいます。でもクランクベイトを中層で巻くとしたら、バスの目線では下からルアーを見上げたり、後ろや横から見ることになります。そのときの見え方が大事なんです。


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 僕は「このルアーはなぜかわからんけど釣れる」みたいなのは認めたくない。たとえば、買ってすぐに釣れたルアーってすごく印象がいいですよね。ルアーってそういう巡り合わせも含めて良し悪しが印象づけられてしまうものなんですが、冷静に考えるとそんなに釣れるルアーってそこまで多くないですよね。よく釣れるルアーには何かしら理由があるはずで、魚が好む動きと、自分がいいと思える動きのギャップを知りたい。そうなったときに、自分が今まで釣ってきたルアーの動きを改めて見てみると「こういうことか」とわかります。


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 たとえばスピナーベイト。よく釣れると言われ、実績もあって10年、20年と評価され続けているスピナーベイトを水槽で観察すると、それだけの理由がちゃんとありました。ボトムアップで開発中のビーブル(スピナーベイト)は、そういった釣れる要素をどれだけ高められるかを目指して作っています。


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 そのキモのひとつは泳ぐ姿勢やスカートのなびき方に生命感があること。スピナーベイトはヘッドを立てて泳ぐものが大半なんです。角度がつくこと自体は悪いということではないんですが、泳がせたときにスカートは水流で真後ろになびきますよね。このときに角度がきついとスカートからハリがはみ出すんです。違和感ありますよね。そもそもこんな姿勢で泳ぐ魚はいませんから、こういうちょっとちょっとの要素で魚に見切るきっかけを与えてしまっているということなんです。


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 これを水平姿勢にするのはロアアームとヘッドの角度をきつくしてやればいいだけなので簡単なんです。だけど、今度はフッキングが悪くなってしまいます。ラインが引かれるのが斜め上方向なので、フッキングのときにハリが刺さり進む向きが違ってしまう。
 理想はヘッドを少し上に向けていて、スカートのボリューム次第で完全にフックが隠れる、そのスカートの中でハリ先がちょっと上を向く。これが最高です。


kawamura19「これくらいの姿勢が最高です」

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 こんな川村さんの『ボトムアップアプローチ』では、ルアーについてだけでなく釣行の下準備から釣り場でねらうスポットにどう近づくかということまで、釣るためのノウハウが解説されています。もしかしたらテクニックをひとつ極めるよりも、簡単に釣果に結び付く内容かなと思います。




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 そうですね、ルアーセレクト以前、キャストする以前のところも大事だと思っています。最近は松本幸雄さんと話す機会が多いんですが、トラウト、ナマズ、バス、ライギョ、青ものといろんな魚を釣っている彼が言うには、魚種によって生き残るためのストロングポイントがある。たとえばナマズは目がよくない代わりに匂いや振動にはすごく敏感。逆にヤマメやイワナは視力がいい。釣りをするときはそこに付け込んでうまく騙してやるわけなんですけど、バスの場合は匂いも振動も視覚も敏感なうえに頭もいい。「だから釣りに終わりがない」と言っていて、なるほどなと思いました。


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 何を言いたいかというと、バスを魚だと思って侮っちゃいけない。僕は自分より上だと思ってます。バスにとっては命がかかっているし、2度3度と釣られたらもう同じ手は食いませんよ。
 ドタバタと近づいてほら食いつけ、なんてルアーを投げても当然食ってくれません。気づかれたら終わり、くらいの認識が必要。でも、しかたなく近づかなきゃいけないときもあるので、気付かれたら気付かれたなりのやり方も必要です。


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 バスとのいたちごっこで今後も川村さんの釣りは変わっていくかもしれませんが、今の時点で参考にしていただけることはこの『ボトムアップアプローチ』に書いていただいています。今回はありがとうございました。



『バスフィッシング・ボトムアップアプローチ』 cover_001_o表紙をタップすると試し読みができます


 バスの立場で考えてもみてほしい――ドタバタと何かが地面を叩く振動が水中へ伝わってきたあとで、ボチャン!と飛んできたエサっぽいモノに食いついたら、空気中に引っ張り上げられてしまった。同じことが何度か起こる。ドタバタの前に少し離れたところからバタンという振動も伝わってきた。バスは、ドタバタとバタンとボチャン!を危険を報せるサインとして学習する。サインというよりサイレンといったほうが正確かもしれない。

 ドタバタはアングラーの足音であり、その前のバタンは車のドアを閉めた音、ボチャン!はルアーの着水音である。

 アングラーはバスを釣りたくて水辺に立つのに、「今から飛んでいくのはハリが付いたニセモノだから食べちゃダメだよ」とバスに向けてサイレンを鳴らしてからキャストしていることがある。そういう矛盾が、川村光大郎の岸釣りにはない。

 地に足を着けて釣るからこそのメリットを生かし、デメリットを逆手にとってバスの裏をかく。グッドサイズのバスをたくさん釣りたい川村光大郎が、試行錯誤を繰り返しながら体得してきたオカッパリの方法論と技術をまとめた一冊。

川村光大郎 著
B5判並製132P
本体1,500円+税




表紙をタップすると試し読みができます hyo1


大森貴洋さんのB.A.S.S.エリート開幕戦優勝の速報からスタートする今号では、バスフィッシングをするうえで必要不可欠な「リール」を特集。特集冒頭では、スピニング、ベイトリールのルーツを探り、そこから現代にかけて発展、細分化した最新のリールたちを紹介します。
 続いて、沢村幸弘さんはリールの性能の引き出し方をKTFの歩みとともに解説し、青木大介さんや福島健さんらトップトーナメントアングラーがどのような理由でリールの左右巻きを選択しているのかが明かに。さらに国保誠さんによるローギアリールの必要性、橋本卓哉さんによるリールの使いこなし方とメンテナンスのハウツー、ラインブレイクやイトよれの回避術、編集部員によるリール談義など見所満載です。この一冊が今後のリール選びの道しるべとなることは間違いありません。



2018/3/9

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最新号 2018年11月号

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