Basser Allstar Classic 2018準優勝・沖田護
表彰式インタビュー
フロッグで2日目の単日トップウエイト&ビッグフィッシュ賞を獲得
サイト・ビー=まとめ
10月27日~28日に開催されたBasser Allstar Classic 2018。準優勝は2日目に3尾4335gをキャッチして初日の9位から驚異的な追い上げを見せ、1920gの1尾で今大会ビッグフィッシュ賞も獲得した沖田護選手。スタート前、手堅い釣りでウエイトを固めに行くつもりだったという沖田選手がジャークベイトとフロッグをキャストした理由は?
やっぱり大好きな釣りに手が伸びてしまった
―― 準優勝の沖田護選手です。そして、1920gの1尾でビッグフィッシュ賞も獲得。利根川のみごとなポテンシャルを見せていただきました。プレスアングラーから送られてきた途中経過を拝見していたら、すごく楽しそうな釣りをされているなと感じました。

沖田 そうですね。ただ、試合の前のプラのときから考えると、3kgなんて誰も釣れるわけないと思っていたくらいの釣れなさでした。利根川からは優勝者は出ないだろうと思ってた。だから、今回出場した選手たちはとんでもない人たちだなと。自分の場合は、毎年初日はいつも外してしまっていました。試合をせずに大好きな釣りをしてしまってね。
―― ただ、毎年その初日の魚が2日目の好成績につながっています。
沖田 そう。2日目なんだよね。だから今回は初日も固めに行こうと思ってました。
―― そうだったのですか? 今回の沖田選手の釣り方を聞くと、ジャークベイトやフロッグでバスをキャッチされていますよね。
沖田 朝の3投くらいで「あれ?」って思って。
―― 3投で状況を判断したのですか? それとも本来やりたい釣りのほうが頭に引っ掛かっていたとか?
沖田 そうそう。ストレージの中に「今日はやらないぞ!」って決めてたジャークベイトのタックルが入っていたからつい(笑)。

―― なぜ持って行ってしまったんですか(笑)!
沖田 そこがスケベ心なんでしょうね。自分の大好きな釣りで釣りたい! っていう思いが僕らはやっぱりあるので。
―― ちなみにルアーはなにを使ったのですか?
沖田 サイドステップのボーンモデル。ハイフロートのほう。それと、キッカーフロッグです。それでね、スタート前の想定では、反転流とそれが当たった流れの利くところにムシが溜まることがあるので、これのシャッドパターンがあるのでは? と思っていたんだけど……。
―― 溜まっているムシを食べに来た小魚がベイトになるパターンですね。

沖田 そう。僕が今回やろうとしていた食わせの釣りは、岸際の切り立った壁のところにチェリーリグを置いておくというのがメインだったんですけど、実際はそのムシが湧いていなくてベイトも溜まっていませんという状況。「なんか違うのかな?」とストレージからフロッグを出して、オーバーハングのカバーの上からチョウチンでちょこちょこやっていたら「ガボッ」と。フロッグに出たので想定とぜんぜん違う。考えてみると、昨日はあったかくなって今日は雨が降って「あ、魚浮いたんだ。じゃあイケるじゃん」と。ただ、フロッグに出たはいいけど乗らない。それならジャークベイトで引っ張っちゃえと。
―― 釣ったルアーの内訳を教えてください。
沖田 初日はジャークベイトで2本、フロッグで1本、チェリーリグで1本。ウエイトは3115g。これで3㎏で固められたから、明日も固める釣りをしよう、と帰ってきたら4500gも釣ってきてる選手がいて「ありえねぇだろ!?」と。これはもうフロッグをやりきるしかない。キッカーフロッグに出る魚は確実に1100g以上なので、2日目の今日はそのなかでどれだけ2kgアップを混ぜて行けるかという釣りをしました。だって勝つにはそれしかないもん。あとは細かい話なんですけど、フロッグはシングルフックのモデルじゃないと、今回のような弱いバイトを掛けていけないんですよ。
―― キッカーフロッグがまさにシングルフックです。さらに標準的なフロッグと比べてフックの軸が細めですよね。
沖田 そう。イメージとしては浮くノーシンカーみたいな感じ。ひとつキモだったのは、ハツカネズミというカラー。表面にファーみたいな加工がしてあって水をまとうからモワンモワンっていうアクションが出せる。今回はそれがいちばんよかった。ロッドは6ft5inのML+パワーでメタルウィップというモデル。ラインはPEのステューター55Lb。このタックルバランスが絶妙によくて、フロッグを水に絡ませて操れる。ゴツいタックルでパシパシやっちゃうとミスバイトが多いんです。今日もそれでバイトを7発出して、4本キャッチできました。
―― 釣り方の詳細はBasserのオールスター特集号で記事にさせていただきます。沖田選手は「利根川で釣って見せることが仲間たちへの恩返し」だと、いつもおっしゃっていました。最後に観客の皆さまと仲間の皆さまへ、ひと言お願いします。

沖田 今日のウエイトは自分ができるなかでMAXだったと思います。これで勝てなかったんだから、悔しいですけど、納得はしています。小森選手おめでとうございます。そして、僕の仲間たち。いつも支えてくれてありがとう。次はテッペンを目指してまた頑張ります。皆さんありがとうございました。
―― 準優勝の沖田護選手でした。もう一度大きな拍手をお願いします。
◆沖田護選手の釣りの詳細は11月26日発売予定のBasser2019年1月号で詳しく紹介します。また、siteBでは沖田選手だけでなく全選手の2日間の釣りを時系列でまとめたフットステップ記事をBasser発売に合わせて公開予定。こちらもお楽しみに!
Basser AllstarClassic 2018 平成最後の大乱打戦!
トッププロやレジェンド級アングラーが一堂に会するBasser AllstarClassic。今年の会場で1万4500人が、そしてAbemaTVやsiteBで延べ100万人以上がリアルタイムで目撃したこの平成最後の戦いを、今号では特集しています。
「湖上で起きたことのすべてを公開する」というオールスターの理念に基づき、1日目に3尾・4505gという圧巻のウエイトを叩き出した小森嗣彦選手の戦略や、2日目に猛チャージをかけた沖田護選手のフロッグパターンなど、生中継では見ることのできなかった各選手の戦いぶりを詳報します。
また「米国ツアー最前線」では、雨貝健太郎さんがアメリカのトーナメントシーンに衝撃を与えた新たなツアー「BPT(バスプロツアー)」が発足した背景について解説。B.A.S.S.やFLWとの違いや、そこに在籍していた選手たちが来年からBPTへの出場を選択した理由、そしてこの新興団体を動かす超大物の存在……。今アメリカで何が起きているのかを詳細に伝えてくれています。
月刊『Basser』の定期購読を申し込むと、デジタル版のバックナンバーが読み放題になります!
※購読期間中、2012年10月号(8月26日発売)からのデジタル版誌面が読めます。
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2018/11/21