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編集部2017年3月1日

青木大介さんが解説する河口湖の春 :第2回(最終回)

Basser バス釣り

Basser2013年4月号に掲載した特集「バス目覚める春の行動学」。 この特集で、青木大介さんに河口湖という具体例を挙げて春バスの釣り方を解説してもらったものが今回の記事です。 第2回は春バスの行動と有効なルアーを教えてもらいました。

食性に訴えかける釣りをすればOK【2~4月】

Basser編集部=写真と文

Basser2013年4月号に掲載した特集「バス目覚める春の行動学」。
この特集で、青木大介さんに河口湖という具体例を挙げて春バスの釣り方を解説してもらったものが今回の記事です。
第2回は春バスの行動と有効なルアーを教えてもらいました。


「スポーニングのために……」という感覚がわからない?


 前回、青木さんは「春はバスが“ヨコ(水平方向)”に泳ぐようになって、行動範囲を広げる季節」だと解説してくれた。スポーニングエリアをどのように探せばいいのか気になるところだが、河口湖の春バスを釣るうえではとくに気にする必要はないと言う。

「スポーニングのためにシャローに差すとか、スポーニングのために特定のエリアに魚が入って来るって感覚が、僕にはわからないんですよ。例年ベッドができるエリアに、そのだいぶ前からバスは入っているし、そこでフツーにエサ食ってますから。スポーニングを中心にバスの動きを考えることも、最近ではしなくなりました。意味がないことにやっと気づいたので。スポーニングエリアはどこ? って聞かれてもわからない。とくに河口湖とかだと、逆にスポーニングしないエリアを探すのが難しい。

 基本的に春のバスは、動けるようになったからエサを食いたくて動く。それだけです。河口湖の場合、広がっていく行動範囲の中にスポーニングに適したエリアも含まれるから、そのときが来たらオスはそこでベッドを作るし、メスは卵を産む。エリア的にスポーニングだから……、というような特徴はほとんどないですね。同じように釣り方の面でも“そのとき”を意識する必要はありません」

 オスがベッドを作り、メスが卵を産み、オスが卵を孵す、そうした行動の前後にあるバスは釣りにくい(ルアーに反応させにくい)というのが定説だ。そして青木さんもこれは事実だという。しかし……。

「河口湖では3月からシャローにいるバスの数が目に見えて増えていきます。その状況は4月に入っても続き、そして突然あちこちにベッドがバン! バン! とできるのが例年ゴールデンウイーク中。つまりシャローにバスが増え始めてからベッドができるまで2ヶ月くらい時間がある。この期間中は釣りにくいどころかルアーへの反応は年間を通じて最高にいい」

dsc_4932 DSC_7245 写真のようなシャローにバスが増え始めるのは3月から

 「でも、4月の末になると、釣れるべきはずのエリアでバスの反応が薄くなったな、と感じるタイミングがあります。バスが捕食からスポーニング行動優先に切り替わるのがこのときだと思います。それから1週間くらいあとに一気にベッドが増える。プリスポーンの状態で釣りにくくなる期間は、個体ごとに見てもそれぞれ1週間未満だと想像します。それだけの短期間ですから、釣りにくい魚に合わせて釣り方を変える必要はない。すべての魚が同じタイミングでスポーニングするわけではないので、湖の中にはほかに釣りやすい状態の魚が存在するからです。ということで春は、食性に訴える釣り方をすればOKです」

ルアーの動きも“ヨコ”がキー


 晩冬から早春にかけての河口湖で、青木さんはこれまでS字系ビッグベイトで数々のデカバスを手にしてきた。そのルアーセレクトの本質はなんだったのだろうか。

no220_aoki-lure-01青木さんが多用するジョインテッドクロー

「この時期のバスは魚類系のベイトフィッシュを食べているので、それに合わせてルアーも“ヨコに逃げる泳ぎ”を演出できるものが有効です。そして、そういうルアーのなかでもっともアピール力があるのがビッグベイト。“アピール力”というと小難しいので単純に“目立つ”と言い換えましょう。

 晩冬から早春のバスは、エサを強く欲しているし、ルアーへの警戒心も薄い。なので、バスに発見されやすいルアーが有利だったわけです。とくにS字系は、目立つサイズに加えて、フィネスな使い方ができるため、非常に効果がありました。ちなみに過去形で話しているのは、この時期に爆発的な釣果があがっていた数年前までのパワーは、今はもうないからです。たくさんのアングラーが投げるようになったことで、S字系も普通に春のローテーションの一角に収まりました」

 その他、青木さんが春のローテーションに組み込んでいるルアーは、I字系、シャッド、ビッグミノーなどのハードベイト、そしてミッドストローリングで使うジグヘッドリグだ。

butaunagi豚うなぎ(Z&元気カンパニー)
1/32ozまたは1/16ozのジグヘッドを合わせる。シラウオパターン時(2~4月)の河口湖で使用するセッティング。ラインを張ったりたるめたりする程度の優しく細かいシェイクで、くねくねと泳がせるのがコツ。ローリングアクションがでてしまうほどの強いシェイクは、このパターンでは不要だ。シラウオの泳層に合わせ、水面直下から水深3m程度を引くことが多い



「河口湖では豚(ポークラインド類)しか使えませんが、それでも春のミドストはよく釣れます。ハードベイトだけでなくソフトベイトも、春は“ヨコに逃げる動き”がキーになるからです。S字系のパワーが落ちてきたことで、これからは改めてミドストとビッグミノーの威力が見直されることになると思います。これは河口湖限定の話ではなく、全国的な傾向になるはず。ということで、ミドストと表層I字引きに使うためのソフトベイトを、ゲーリーインターナショナルで制作中です。過去にないわけではないですが、ゲーリーだけど素材をちょっと……、専用に比重を……。まぁ、お楽しみに、ということで(笑)」

※この記事はBasser2013年4月号に掲載されたものを再編集しています。

3inディッシュワーム(ゲーリーインターナショナル)
 青木さんの解説に登場するI字引き用ワームは、2016年に3inディッシュワームとして発売された。ボディーの上半分がノンソルティー、下半分がソルティーの高比重素材となっている。使い方は水面直下をノーアクションでゆっくり引いてくるだけでOK。
3d-shu-worm 上から

yoko 横から


 Basser4月号では、三寒四温と言われる悩ましい早春を釣るヒントを数多く紹介。実釣記事では、川島勉さんと田辺哲男さんが亀山湖で、並木敏成さんが相模湖でいち早く春を捉え、それぞれテキサスリグ、ジャークベイト、パワーフィネスという異なるスタイルで50cmクラスを手にしています。



今をときめく15人のゲーリーファミリーが基本8リグの基礎から秘密をレクチャー!! ノーシンカーリグの項では、3inディッシュワームI字引きの詳細な使い方も紹介されています!

 

CS_73-1 Finesse Fishing with Gary Family



 

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CS_57 SERIOUS 10 2016 JB TOP50参戦記 5th STAGE編
青木大介 北大祐
DVD-130分

  

 

「ビッグベイトの釣りでも考え方はフィネス」という青木大介さんのフィネスフィッシング論

 

3075_S
フィネスフィッシング講座
青木大介
DVD-80分


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2017/03/01

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