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『タックル2本のバスフィッシング』(青木大介 著)のトクする読み方

企画・取材・編集担当者の水藤友基さんに聞きました

サイト・ビー=まとめ

cover タックル2本のバスフィッシング
著者:青木 大介


 過去の著作がすべてベストセラーになっている青木大介さん注目の3作目となる新刊が5月下旬に発売となった。タイトルは『タックル2本のバスフィッシング』。今回は青木さんが霞ヶ浦水系(オカッパリ)、西湖、亀山湖(同船者あり)、相模湖、琵琶湖(2day)という5ヵ所のメジャーフィールドを2タックル(!)で釣っていくというドキュメント構成である。
 発売開始からウェブのアマゾン釣り部門で延々1位を独占するなど快調なスタートを切った本書だが、なかには書名を聞いて「え? なんでまた」と戸惑ったバサーもいるかもしれない。そこで本書の企画・取材・編集の担当者である水藤友基さんに、本のコンセプトや「効果的な読み方」等についてお話をうかがった。

「タックルシバリの意味」


siteB 青木大介さんの3作目の単行本は意表を突く書名になりました。

水 藤 最初のきっかけは青木さんの前著『適材適所のルアーセレクト』のタックル版的なものが作れないだろうかというアイデアからでした。ところが場所が変わればタックルも変わるし、場所とルアーが変わると今度はラインも変わっていく。そういうことをどんどん細かく分類していったとしても、とても語りきれないし、第一、つまらないだろうという気がしました。
 それなら逆にタックルに「シバリ」を設けて実際にフィールドへ出てもらうのはどうだろうか? 制限があることでかえってタックルの適材適所的な要素が明確になり、同時に限られたタックルで実際にできること、できないことの境界的な部分も見えてくるのではないだろうか……そこが本書のコンセプトであり、スタート地点となりました。


「適材適所」を知れば、バス釣りはもっと簡単になる。
青木大介が贈るバス釣り開眼の書

 

適材適所のルアーセレクト
著者:青木 大介


 

悩める「自称中級」者たちに贈る、目からウロコの上達ヒント集。37の超注目トピック&キーワードを、著者が詳しくていねいに解説。

 

バス釣りがある日突然上手くなる
著者:青木大介



siteB シバリを設定することで明らかにできることがあると。

水 藤 そうですね。たぶん青木さん自身は「思ったものを使いたいときに使いたいところで、使いたいようにやる。その自由さがバス釣りでしょう」というのが根本にはあると思うんです。でもそこをあえてやらせてもらって、それでどうなるかなというところでした。
 取材先は、内容がかぶらないようになるべく違うタイプのフィールド5ヵ所に絞って、すべて一発勝負ですから1ヵ所くらいはコケるかなと思ったら全然コケなかったという(笑)。

「タックルセレクトの盲点を照らす」


siteB 結果的に素晴らしい本に仕上がりました。ところで、テキストの捉え方はすべて読者の自由ですが、本書のキモというか、どこに重きを置いて読めば一番タメになるでしょうか。

水 藤 大きく分けるとオカッパリの人とボートの人、2種類の入り口というか、役に立つ部分があるかなという気がするんですけれど。冒頭の霞ヶ浦水系はオカッパリの話なので、ダイレクトにオカッパリの人に役立つはずです。

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水 藤 それからボートの人には、普通は5本とかそれ以上積む人もたくさんいるので、「2本のやり方を学ぶ必要なんかないよ」と思う人も多いかもしれません。ただ、そのセレクトや使い方が嗜好に流れすぎたり自己流だったりすると、仮に5本積んでいたとしても、青木さんの2本のほうがカバーできる範囲が広かったりというように、ちょっとした盲点的な部分が本書を読むことで見えてくることもあると思います。

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siteB 「青木さんが選んだ2タックル」の釣果にもそれが表われていました。

水藤 そうですね、普通に考えてもあそこまでの結果を出せるのは……もちろん技術的なもの、魚の探し方の能力の違いとかもあります。それでも琵琶湖以外はすべてプラ、下見なしの一発勝負でどんな釣り方がハマるのかもわからない。そんな状況でも2本でなんとかできちゃうのは、そもそもタックルがたくさんあればできることでもないというか。もちろんたくさんあるに越したことはないんですけど、じゃあ果たして10本積んだら、それは2本よりも幅広くタックル組めていますかってところを振り返ってみるとか。客観的に比較してみたとき、「オレの釣りって、そのへん抜けてたな」という部分が誰でもひとつふたつはたぶん出てくると思うんですよ。

siteB タックルセレクトの盲点という視点は、まさに一種の「盲点」ですね。

水 藤 たくさん持っていくとついつい自分が好きなジャンルのルアーを2本3本積んだりとかして。楽しみ方としてはそれで全然いいと思います。ただ、たとえばクランクベイトを3本積んだとして、その場合そもそも考えるべきは「今日はクランクベイトで釣れるのか・釣れないのか」なのに、往々にして「このクランクは釣れないから、こっちはどうだろう」みたいな、すごくミクロなほうへ入っていっちゃったりとか。そんな自分の中でややこしくしてしまった釣りを1回シンプルに振り返ってみる作業としてもすごく参考になるかなと。青木さんの場合は、そういった部分があらかじめ完全に整理されているからこそ2本に絞ることもできるわけです。

「プロのプロたる所以」


siteB ありがとうございます。最後に、本には書かれていない取材の裏話などをひとつ。

水 藤 最後の琵琶湖だけ2日間釣りをしたのですが、たくさん釣れて「もう、いいでしょう」となったときに、青木さんが「ちょっとやります?」って言ってくださったので1時間だけ釣りをさせてもらったんです。ディープホールという琵琶湖のなかでも特徴的な地形変化のある人気のポイントで、取材時は青木さんがフットボールで釣りまくっていました。ボクはその一部始終を見ていて、同じタックルで「こういうふうにやるんですよ」って教えてもらったのに全然釣れない(笑)。カケアガリの落とし方の細かさとか、そのへんでちょっとした違いがあるらしいんですけど。

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水 藤 青木さん自身はサラッと言ってバコバコ釣っているように見えるんですけれど、また本書を読まれてもそういうふうに見えるかもしれませんが、「メチャメチャ難しいこともやってるんだな」っていうのをちょっと痛感しました。でも、最後くらい釣らせてほしかったなと思いましたけど(笑)。

siteB 本日はありがとうございました!(6月29日電話インタビューより)

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著者の青木大介からもコメントをいただきました。

2017/7/4

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