サイト・ビー by Basser
バサーをつなぐウェブメディア

2012年JB TOP50霞ヶ浦戦を振り返る :第3回(全4回)

年間優勝を決めた小森嗣彦の霞ヶ浦戦

Basser編集部=写真と文
jb-4-seiseki
 今週末に開催を控えた2016年JB TOP50霞ヶ浦戦。年間ランキングが確定するレギュラー戦最後の試合でもある。
 2012年は今年と同じく10月の霞ヶ浦で最終戦が開催された。この記事ではBasser2012年12月号に掲載された当時のレポートを4回にわたって紹介する。
 今年の試合が始まる前に当時の選手たちがどんな釣りを展開したのかをおさらいしよう。当時と今回とで季節の進み具合や天候、水位などの違いを踏まえて釣り方や結果を比べてみてほしい。きっと秋の霞ヶ浦を釣るときの参考になるはずだ。


※記事内敬称略

「自分の存在意義は勝ち続けること」


jb-5-01
 この記事で取りあげるのは、4位フィニッシュ、同時に2012年の年間タイトルも獲得した小森嗣彦。試合前に暫定1位を走っていた小森は第5戦にどう臨んだのか。プリプラクティスに費やした日数は14日間。旧吉野川戦の2日後(移動を考えると休みなし)から開始したという。

「今年は年間を獲る責任があると思ってシーズンに臨みました。TOP 50を2連覇した僕が昨年(2009年と2011年に年間優勝、2011年は年間31位)の流れを今年も引きずって平凡な成績で終わったら、見ている人は『TOP 50はこんな奴でも2連覇できるほど甘いのか』って思いますよね。それではTOP 50というトーナメントに対して申し訳ない。だから、今年の春に1年間のスケジュールを立てるとき、最終戦の前だけは万難を排して2週間の時間を確保しました。もちろん、年間レースに加わっていること前提でです」

 そしてそのとおり、小森はタイトルレースを牽引し続け、最終戦を前に2位の馬淵と22ポイント差のトップを走っていた。
 最終戦2日目、その日2尾目のバスをネットに収めた小森は「震えて、涙が出た」という。
 2週間の練習が実り、初日にリミットメイクに成功し7位発進した小森。対して馬淵は1尾で43位、3位の岩堀航はノーフィッシュ。「初日の結果は嬉しかった。決まった、と思いました」。

 しかし2日目、杭撃ちをメインパターンにしていた小森はバラシとラインブレイクの嵐に見舞われた。
「釣りが雑になっていました。追い風で、撃っている杭に向かってボートが流されていくなかでの釣りだったので、それを計算に入れて普段より強くアワせなきゃいけなかった。そういうところまで気を使って当然なんですけど……」
 ジャンプによるバラシやラインブレイクで5回のミスがあり、11時の時点でジャストキーパー1尾のみ……。
「ちょっと待てよ、と。もし今日僕がこのまま終わったら、予選(30位以内で通過)は通らないかもしれない。となると、馬淵がトップウエイトを出したりして最終的に10位まで順位を上げてきたらマクられる。思い返せば自分もかつて初日43位から10位まで順位を上げたことがありましたし……。これだけミスる展開に、そうなる想像しかできなくなりました」
 そしてこのあと杭撃ちで得たビッグバイトもラインブレイク……。2㎏クラスの魚体を確認したものの杭にこすられてアウト。
「この1尾で吹っ切れました。今日のパターンは杭だってことはわかってる。でも、杭はもう無理です」

 開き直った小森はネコリグによるドックの外壁撃ちに転じた。そして食ってきたのが1400gのキッカーだった。「トーナメントをやっていて1番ラッキーだなと思うのが回収中のバイト。この1尾はまさにそれでした。なんだ、ラッキーもあるんじゃんって、じーんときました。1年間に数千尾のバスを釣る僕ですが、こんなに嬉しい魚はそうそうない。100%決まったと確信しました」

jb-5-02 2日目の競技中、湖上の小森に年間1位を確信させた1㎏アップ


 そして終わってみれば最終戦も4位で表彰台に乗った小森は、福島に47ポイント差をつけて年間タイトルを奪い返した。JBワールドシリーズが発足して以来、年間タイトルを3回獲った選手は小森以外誰もいない。前人未到の領域に足を踏み入れた瞬間だった。

jb-5-01-yobi 小森の背中を押し続けた仲間からシャンパンシャワーの祝福を受ける

「このあとのオールスターも、エリート5も、JBクラシックも、そして来期のTOP 50の年間も、全部獲るつもりです。TOP 50は終わったけど休んでいる暇はない。明後日には利根川に入りますよ。僕には今江さんみたいなカリスマ性はないし、青木のように男前でもない。自分の存在意義は勝ち続けることだと思っていますから」
 この言葉のとおり、小森はこの年のBasser Allstar classicも制して強さを証明して見せた。そして2016年、小森は暫定3位で最終戦を迎える。4度目の年間優勝は射程圏内。今週末も小森嗣彦から目が離せない。

当時の釣りを今(2016年)するなら……
小森嗣彦のメインタックル

●3/32ozダウンショットリグ
※杭撃ちに使用
ロッド:ファンタジスタ・スチュディオスFSNC-69LS BF MGS
リール:レボLTX-BF8
ライン:G7トーナメントジーンフロロカーボン7Lb

●ネコリグ
※ドックの外壁を撃つのに使用
ロッド:ファンタジスタ・スチュディオスFSNC-69LS BF MGS
リール:レボLTX-BF8
ライン:G7ストラテジックフィネス4.5Lb

●スピナーベイト3/8oz
※ハードボトムをトレースするのに使用
ロッド:ファンタジスタ・スチュディオスFSNC-65M MGS
リール:レボSLC-IB7
ライン:G7トーナメントジーンフロロカーボン12Lb
※ロッドとリールはアブ・ガルシア、ラインはラインシステム


 
 JB TOP50の年間レースを3度制した唯一の選手、小森嗣彦さん。彼の勝利を支えてきたノートをひも解く「小森ノート」を連載中。2016年11月号では5位入賞を果たした2016年桧原湖戦を振り返っています。
 スモラバ特集ではJB TOP50に参戦中のアングラーも多数登場。名手と呼ばれる人たちがいかにしてスモラバを使いこなしているのかに注目です。

↓表紙クリックでBasser2016年11月号の試し読みができます basser11
  
 

 

ダウンショットリグを得意とする
ふたりのアングラーが使用法を徹底解説!

DVD-downshotrig 小森嗣彦/橋本卓哉 ダウンショットリグ講座
DVD-140分


  
JB TOP50を戦う青木大介選手とそのライバルに密着!
シリアス8
DVD-155分
 

2016/10/19

最新号 2017年11月号

 「秋は台風や朝夕の気温差などでバスの居場所が変わりやすい季節。だからバスを探せるルアー(=巻きモノ)が有効です」そう北大祐さんは話します。  今号では秋の巻きモノを大特集。木村建太さんはマグナムクランク、ブレット・ハイトはチャター系、市村直之さんはスピナーベイトなどを解説。なぜ巻きモノなのか、そしてなぜ全員がグラスロッドを使っていたのか。秋の釣果に直結するヒントが満載です。  JBTOP50では青木大介さんが今期2勝目を達成した桧原湖戦を詳細にレポート。連日リミットメイク率が90%以上となった初秋のスモールマウスレイクで、青木さんが頭ひとつ抜け出せた理由は何なのか。驚愕のテクニックが明らかになります。
[ 詳細はこちらから ]

オンライン書店Fujisan.co.jp

Basser最新号を、毎号、発売日当日までにお手元にお届けいたします。 (地域や交通事情によって発売日より遅れて届くことがございます。予めご了承ください。) 送料は全国無料。印刷版、デジタル版共に1冊から定期購読がはじめられます。 店頭で売り切れてしまったり、忙しくて買いそびれる、という心配もありません。
定期購読をお申し込みいただくと、デジタル版の最新号からバックナンバーまで約1年分が無料で読めます。

[ 定期購読はこちらから ]

 

NOW LOADING