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青木大介 オールスタークラシック2連覇の背景:第4回(最終回)

最強の男が語る、「あの決断」について。

Basser編集部=インタビュー
この記事は2016年1月30日、フィッシングショー2016横浜つり人社ブースにて行なわれた、青木大介さんによるトークショーを再構成したものです。聞き手、堀部政男Basser編集長

 

思ったらやる、というのが一番結果出るんで

 
堀部 2日目は表彰式などがある関係で、帰着時間が午後1時。スタートが午前6時ちょっとすぎくらいだから競技時間は7時間もない。なのに上流行ってゼロのまま、2時間半くらい経ってしまいました。
 
青木 そうですね。はい。2時間半くらいはゼロですね。あの……、分かるんですよ、自分でやってて。もうこれは絶対だめだなっていう、感じがあるんですよね。違うことやっちゃってるなっていう。
 そういう時はやっぱりもう変えるしかないので。で、下流に戻ったら移動だけで1時間半か、とかいろんなことを考えるわけですよ。
 
堀部 上流までわざわざ30分走ってゼロのまま会場近くに帰ってきたら、単純に移動だけで1時間超える。おまけに2日目は競技時間も短い。優勝できるかもしれないところにいるのに、ヘタすりゃデコる、みたいな。
 
青木 そうですね。でも勝たないと意味ないし、ビビッててもだめだから、まあいいや走っちゃえ、と。で、走り始めました。一番下までは行きたいなと思っていたんですけど、さすがに距離あるし、どっかで止まるかもしれないな、と思ってはいました。
 
堀部 確かそれ、DVDにも入ってましたよね。

 
青木 はい、確か。走り出す時に。どっかで止まるかもしれないけれど、一応下に行きますって言って走ったんですよね。
 
堀部 逆にいうとその……、下に行ってもだめな可能性はあるし、大きく動くことに怖さってないんですか?
 
青木 めちゃめちゃ怖いですよ。
 
堀部 ですよね。
 
青木 はい。むちゃむちゃ怖いですけど、やらないと釣れないのもわかっているんで、まあやるしかない。思ったらやる、というのが一番結果出るんで。
 変にキーバーとりながら……、とか考えると基本的にダメですね。ダメな時にそういう考えを持つとダメ。だからこれは違うと思ったら、違うことをやる。
 ただ、走っていったら、その日から水門の操作が変わっててですね、水門操作のスケジュールは手にメモってたんですけど、ちょっと流れが読みづらい日になってたんですね。で、予想以上に下の水門が開いていたんですよ。
 

バスがいられる場所は限られていた

 
青木 あるスポットにでっかい木が沈んでいたんですね。結構大きいやつが。その流木を撃ちにいったんです。流れもないところだったんで。バスボートとめてエレキでGPS見ながらこのへんだったよな……って。
 そしたらあれ? ないなって。あんなでっかい木が流れないだろうと思ったんですけど、よく見ると自分のボートまですごい勢いで流されてるんですよ。これ、予想以上に下の水門が開いてるんだって。
 流れのないところに来たはずだったのに、流れが出ちゃっている。それは下に行って気づいたんですけど。
 でも逆にすごい流れているうえに、すごい減水していたんです。だから、これはバスがいられる場所が相当限られているな、と。
 逆にやりやすくて、流れのないところをとりあえず見ながらやっていくかという感じで、やり始めて出たのが、あのでかいやつでした。
  

 
堀部 このファーストフィッシュ……、午前9時35分ということは、スタートから3時間半、競技終了までも3時間半。それで1発目がこれって……。
 
青木 これがくるとは思わなかったですけどね。さすがに。これたぶん55cmくらいあったと思うんですけど、僕、利根川でそんなの釣ったことないし。サイズに関しては正直読めないところはあったんですけど、ただ、こいつが食ったのはおそらくすごい流れていて、すごい減水してたからだと思うんですよ。
 
堀部 場所をしぼりやすかった。
 
青木 しぼりやすかったし、いられる場所が限られてて超一等地にこいつがいたんですよね。こういう魚は、もうちょっと状況が変わってたら食わないと思うんです。
 
堀部 会場では、僕もこの魚見てすごいびっくりしたんですけど、後でDVDを見て、むしろそのあとの展開に驚きました。この1尾をヒントに条件がわかっちゃった青木さんが連発で釣るほうにびっくりしました。誌面でも「パターンフィッシング」という言葉を何回も使ってますが、ハマって釣れるというのはこういうことなんだっていう。
 
青木 そうですね。この魚を釣って、釣れたスポットを見た時点で、ああもう見えたと。完全に見えたなと。もう釣れる気しかしねえよ、みたいな(笑)。ああ、ここで食うだろう……、おりゃ! みたいな、感じで。
 釣れるスポットが見えたんで、走っていった1ヵ所目に福島健選手がいたんですよ。ああ、同じことやってるなっていう。
 
準優勝だった福島選手。青木選手とはあらゆる面で紙一重の釣りをしていた
 
堀部 ほんとにタッチの差というか。
  
  
  
青木選手と福島選手の2日間の移動軌跡

 
青木 巡り合わせはあるんですけど、まあそこからはポンポンポンポンと。移動もガンガンして、ガソリン炊きまくりましたけど、その後バラしちゃった魚とかもキャッチしてたらたぶんウエイト的にはもっといったと思うんですよ。
 
堀部 最後バレちゃった魚、まあ2kgとはいわないですけど……。
 
青木 1500はあったと思いますね。そんな感じで、見えてしまえば簡単に釣れる、バスは。
 
堀部 1尾目に2,570gを釣った後、スピナーベイトで流していて、スポットスポットで動きを止めて、テキサスリグを入れた場所ではほぼ確実に釣っていますね。
 
青木 そうですね。見えるんですよ。流れがなくて、流れのないところにブッシュがある。絶対いるでしょ、って。逆の時もありますよ。プラの時は流れてるほうにいたんで。それが移り変わっていたっていう感じでしたね。
 
堀部 ビビらず動いたのが……。
 
青木 いやぁもう間違いなく(勝因は)それですよね。パターンを見つければ、1時間もあれば5尾はそろうんです。だからそういう気持ちで下ってっちゃえば別に……。うまくいったから言えるんですけど(笑)。
 

目標は4連覇

 

堀部 かっこいい青木さんの話をした後で恐縮なんですが、去年2015年大会で連覇。初めて出ていただいたのは2009年。
 
青木 はい。そうですね。
 
堀部 そのとき朝からようすがおかしくて、まあ顔が青白かった。
 
青木 青白かったっスか(笑)。
 
堀部 で、最初のエリアに走っていったらスピニングリールのイトが全部できっちゃって、とかいろいろあって初日ゼロでした。
 
青木 ゼロでしたねえ……。まあ下手だったんじゃないですかね、その時は(笑)。単純に経験値がなかったのもあると思いますけど、その前の年にワールドチャンピオンとってはいるんですけれど、やっぱりまだトーナメントの戦い方をわかってなかったですね。
 
堀部 今後のオールスターの目標は4連覇だと。3連覇までは赤羽修弥さんが2008、2009、2010年とやっているので。
 
青木 うん……、そうっすね(笑)。今年も勝たないとまずいっすね(笑)。今年勝ってタイなんで。そんな簡単に勝てないんですけど、そこねらっていこうと思ってます。まあ、勝ちますよ。はははははは。と言っておかないとねやっぱり。
 
堀部 ぜひこれを聞いた方も現場へ足を運んでいただいて……。
 
青木 もう魚釣れなかったら帰ってこない(帰着しない)ですから(笑)。
 
堀部 やっぱりおっかないですか。
 
青木 いや〜、おっかないですね。去年も2日目の最初はゼロだったんで、うわ〜、今日ゼロで帰るのきついな〜って思ってました。
 一昨年初めて優勝した時は、もしかしたら負けたかもしれないなってウエイインしたんですよ。
 でも、去年は、あ、これ絶対勝ったなって思いました(笑)。申し訳ないですけどね。すごくいいウエイインでした(笑)。まああんなことはなかなかないと思いますけどね。でも、今年も勝ちますので(笑)。
 
堀部 (笑)。ありがとうございました。みなさんも現場に、ぜひ見に来てください!
  
青木 ありがとうございました。
 
 
 


  
青木大介×草深幸範×伊豫部健
バサーオールスタークラシック2015年激闘の記録!
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2016/6/1

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