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深遠なる魚探ワールドへの誘い :第1回(全5回)

魚探を使いこなすための第一歩を小森嗣彦さんが解説

Basser編集部=写真と文
cap04
魚探は冬のディープの釣りで強い味方になってくれるアイテム。
使い方は?
画面からどうやって水中をイメージするの?
そもそも、僕(ササキ)の安月給で買えるのか?
数え切れない「?」を、小森嗣彦先生に解消してもらった。


この記事は2011年2月号に掲載されたものを再編集しています。

さらば魚探童貞



 僕(ササキ)は魚探にかなり疎い。そりゃあ仕事が仕事だけに画面の見方はなんとなくわかるけど、じゃあ自分で使いこなせるかと言われると自信はない。ただ、これまでシャローばかりを釣っていたので不便は感じなかった。でも、「シャローフィッシャーマンだからさ」とか言い張りつつも、ディープクランクやメタルジグの記事を作っているうちに、「ディープ」とか「隠れオダ」とかの単語を聞くと気になって仕方がない身体になってしまった。フィールドに出ても、沖のオープンウォーターを釣っている人に羨望のまなざしを向けてしまう。

 でも魚探って高級だしな……、とか思いつつウェブやカタログで魚探をチェックしてみると、意外に安いのがある! モノクロで小型なら、メーカー希望小売価格が2万円を切るものもあるし、カラーでも5万円以下で買えちゃう。急に「魚探購入」が現実味を帯びてきたが、頭の中にはモデル選びやセッティング、画像の見方などに関する疑問が渦巻いている。う~ん、誰か教えてくれないかな……、と思い浮かんだのが、全国各地を転戦するJB TOP50で年間タイトルを3回獲得している唯一の選手、小森嗣彦さん。知らないフィールドでも安定した結果を残しているのは、魚探の扱いが長けているからに違いない。

STEP1 
まずは水深計として活用


 そして、11月26日。亀山湖で講習がスタートした。小森先生が最初に強調したのは「魚探は、魚を見るためだけのものじゃない。むしろ、地形と水深を知ることが大事」ということ。そして、「まずはシンプルに使ってみよう」と続けた。

 小森先生が推奨する最初の第一歩は、水深計として活用すること。「このブレイクの水深4mに1m四方のオダが沈んでいる」、「ベイトフィッシュの群れの直下にルアーを投入」など、魚探使ってる感満載かつテクニカルな講習をイメージしていただけに、ちょっと拍子抜けした。でもこれなら、魚探童貞の僕でも簡単にできる。

model03a画面の表示例。左上の「3.9」が水深、「14.1」が水温を示している。黄色いラインはボトム


「魚探を手に入れて最初にやってほしいのは、自分が過去にバイトを得たスポットや、ほかのアングラーがよく釣っている場所、有名な大場所などを魚探でチェックし、周辺も含めて水深を把握すること。水深だけじゃ何もわからないと思うかもしれないけど、そんなことは決してない。僕の場合、バスを探すうえで第一のキーにしているのは水深。とくに、ワカサギなどの小魚がメインベイトとなるフィールドでは、バスが日によって決まった水深に固まる傾向が非常に強いんだ。たとえば水深3mがホットだとわかれば、その水深を軸にパターンを組み立てることができる」

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 この言葉を証明するように、たとえば講習当日の小森先生は、「水深」を頼りにバスの居場所を絞り込んでいった(その模様は後日公開の記事にて紹介します)。水深3~4mで最初のバイトを得ると、次に水深5m、7m、10mと刻むように釣りを進める。そして水深5m以深ではバイトが少ないことから、「今日のバスは水深3~4mに固まっている」と判断した。以後は、水深3~4mのブレイクを集中的にねらったり、水深7mにある立ち木のトップ(水深3.5m)にルアーを通したりした。もちろん、水深以外にベイトの有無や底質などがわかればさらに役に立つ情報になる。魚探と仲良くなるにつれ、頭に入ってくる情報も増えていき、バス探しの精度は高くなっていく。釣れたスポットを調べることで、「釣れたところはこうだった」、「じゃあここは?」と1尾のバスが次の1尾につながっていくのだ。「魚探があれば釣りの展開がシステマチックになる」と小森先生。

魚探の原理

 ボートやエレキに取り付けた振動子から音波が発信され、ボトムやストラクチャー、魚に当たり跳ね返って振動子に戻ってくる。超音波の跳ね返りのスピード(往復時間)から水深を割り出し、反射波の強弱から当たった物体の硬さや魚群の密度を割り出し、映像化したものが魚群探知機の画面だ。また、魚探の画面がそのままボートの下の地形だと思ってしまうが、それは勘違いだ。最新の情報は画面の右端に表示され、右端の映像以外はすべて「過去の映像」となる(イラストA)。

illusta
 また、超音波は放射線状に発射されているため、必ずしもボートの直下の映像とは限らない。イラストBのような場合、「先に跳ね返りが起きた部分」(d)の情報が反映される。周波数(107、200、400kHzなどの数値)の違いによって超音波が発射される範囲(照射角)が変わってくる。この数字が小さいほど広く、大きいほど狭いため、ケース2のような映り方をすることがある。

illustb
illustc

モデル選びの基準は?


 魚探を買ったらまずどんな使い方をすべきなのかを教えてもらい、だいぶハードルが低くなってきた。でも、数ある製品のなかからどんな基準で魚探を選べばいいのか。メーカーのウェブサイトを見ると「周波数」とか「画面サイズ」とかいろいろな数字が並んでいてちんぷんかんぷんだ。小森先生、どこを見て選べばいいんでしょうか?

①モノクロか、カラーか

 「カラーがオススメです。たとえばボトムに魚がくっついているときとか、モノクロだと、魚かボトムかの判断がつきにくい。カラーは写すものを硬さや密度によって色分けしてくれるのでわかりやすい。ただ、消費電力はモノクロのほうが少ないから、バッテリーひとつでエレキも魚探も使う人はモノクロのほうがいいかも」。

②画面の大きさ、ドット数は?

 「コンソールに設置する魚探は画面が小さくてもOK。顔と画面の距離が近いからね。逆に、デッキに置く魚探の画面は、立って釣りをするわけだから大きければ大きいほど見やすい。ドット数は多いほうがより精密な画像になる」。

③周波数は?

 魚探の探知範囲は周波数によって異なる。低周波なほど広い範囲の地形を探れ、高周波であれば探れる範囲は狭くなるが解像度が高い(精度が高い)情報を得ることができる。
「僕の場合はほとんど200kHzオンリー。ただし例外もある。ハードボトムを探すときとベイトフィッシュの有無をざっと確認するときに107kHzを使うことがある。船の直下を釣るときは400kHzの出番」。

④GPSの有無は?

 カーナビやスマートフォンのマップアプリなどでも使用されているGPS。GPSのある魚探は、画面にフィールドのマップを表示して自艇の位置を確認しながら魚探がけができたり、有望なスポットをマーキングしたりすることができる。「予算との兼ね合いもあるだろうけど、GPSはあったほうがいいのは間違いない。マーキングすることでデータを蓄積できるし、そうすれば釣行のたびに魚探掛けする必要がなくなる」。

kakomi7-5マップへのマーキング例。小森先生は+マークでブレイクのエッジを、お食事マークでフィーディングスポットを打ち込んでいる

注目魚探6モデルをピックアップ!
siteB調べ

 現在日本で手に入りやすいモデルのなかから、価格、機能別に6モデルをピックアップ。エントリーモデルでも充分に活躍するが、やはり高いものはそれに見合ったメリットがある。釣行頻度やスタイルに合わせて選ぼう。

●4万円以下

HOOK-3x (ローランス) 
1万8000円+税

hook_3x 周波数:83/200kHz
画面:89mm、カラー
ドット数:320×240
GPS:なし(上位機種はあり)
サイドスキャン:なし(上位機種はあり)

 小型のエントリーモデルながら、高い解像度で水中をスキャンできるのが特徴。周波数は、83kHzと200kHzのふたつを切り替え可能。周辺にベイトフィッシュがいるかどうか、手早くチェックしたいときは83Khzの出番だ。


PiranhaMAX 197c(ハミンバード) 
2万7000円+税

pmax_197c 周波数:200/455kHz
画面:3.5in(89mm)、カラ―
ドット数:240×320
GPS:なし
サイドイメージ:なし

 200kHzと455kHzのふたつの周波数を切り替えできる。455kHzは高い精度でシューティングしたいときや、立ち木やブレイクの形などを細かく見たいときに便利な周波数だ。また、反応を魚のアイコンでわかりやすく表示してくれる「フィッシュID」機能も搭載されている。


●4万円~10万円

HOOK-4(ローランス) 
5万2000円+税

hook_4 周波数:83kHz/200kHz、455/800 kHz
画面:109.22mm、カラー
ドット数:480×272
GPS:あり
サイドスキャン:なし(上位機種はあり)

 画面サイズ109㎜の小型ボディーにGPSを内蔵。周波数は83kHzと200kHz、455kHzのほか、立ち木などの枝ぶりまで細かく見える800kHzも使い分けられる。「HOOK」シリーズには画面が大きいモデルや後述のサイドスキャン機能を備えた上位機種もラインナップされている。


PS-8(ホンデックス)
9万8000円+税

ps-8 周波数:200kHz
画面:8.4型(213㎜)、カラー
ドット数:640×480
GPS:あり
サイドスキャン:なし

 GPSアンテナと全国の湖、沼、川、リザーバーのマップデータを内蔵。マップ上に航跡を記録しながら魚探がけをすることが可能で、気になったスポットを記録しておくことができる。フィールドの地形を精度よく調べたいといった使い方で活躍する。また、日本語表記のボタンで操作しやすい。


●10万円以上

HE-830si-Bo(ホンデックス)
30万円+税

he830 周波数:400kHz
画面:8.4型(213㎜)、カラー
ドット数:640×480
GPS:あり
サイドスキャン:あり

 サイドスキャンを搭載し、沈み物などを効率よく探せるモデル。サイドスキャンとは、左右方向に広くビームを発射し、ボートをまっすぐ進めるだけで両サイドの水底のようすをチェックできる機能。GPSも標準装備。マップ上の航跡に、深度に応じて色を付けていく「深度別グラデーション機能」も使えるので、地形の把握に重宝する。


ONIX8 SI (ハミンバード)
56万円+税

onix_8 周波数:83kHz/200kHz(2D)、455/800 kHz(サイドイメージ)
画面:8.4in(213㎜)、カラー
ドット数:1024×768
GPS:あり
サイドイメージ:あり

 GPS、サイドイメージを搭載したONIXシリーズ。オプションの振動子を取り付けることで、その場にいながら自船の周りを360°スキャンできる「360IMAGING」機能を使用できる。ブレイクの地形や小規模な沈み物など、楽々見つけることが可能。また、タッチパネル式で操作しやすく、キーボードを呼び出してスポット名などを入力できるのも使いやすい。



  
 
 
 小森嗣彦さんはBasser Allstar Classic 2016で準優勝。Basser2017年1月号の「小森ノート」では、2011年大会のプラクティスで利根川の全域をサイドイメージで調べ上げたエピソードにも触れられています。


  
 

 

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