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川村光大郎のバックスライド道場 :第4回(全6回)

小規模河川のオカッパリでバックスライドを実践指導!

編集部=写真・文、もりなをこ=イラスト
27バックスライドはオカッパリでもボートでも大活躍!

バックスライドの釣りはほぼ初挑戦のAと、
やったことはあるものの釣果に結びついたことがなかったSが、
川村光大郎さんの熱血指導でバックスライドマスターになれるのだろうか……。

 
編集部員がエキスパートに入門し、座学と実践で免許皆伝を目指す 『Basser』の人気連載をピックアップ!


※この記事はBasser2012年9月号に掲載されたものを再編集しています

kawa01講師=川村光大郎(かわむら・こうたろう)

1979年生まれ。茨城県生まれ、東京都在住。オカッパリをメインスタイルに、10代のころから本誌に登場してもらっているアングラーで、いまや雑誌やDVDなど各メディアで引っぱりだこ。茂みが似合う男。O.S.Pの社員としてドライブスティックやドライブクローなどの超人気ソフトベイトのデザインを手がけている。ボートフィッシングでも釣りまくるのは変わらず、草深幸範さんと組んで出場した2010年のW.B.S.スーパースリーデイズでは、17200g(3日間合計)というトーナメントレコードで優勝。メインリグはドライブスティック4.5in逆刺し・バックスライド仕様だった。


s3生徒=ササキ

1984年生まれ。広島県出身、東京都在住。川村先生が優勝したスリーデイズを取材して以来、バックスライドの釣りに何度かトライ。そもそもテキサスリグなどカバーを撃つ釣り全般に強い苦手意識があり今回の道場はとっても不安。後日行なわれた編集部対決(2015年9月号掲載)でもびっくりアワセを連発。日々修行中。


amano03生徒=アマノ

1969年生まれ。東京都出身、東京都在住。バックスライドでは1尾も釣ったことがない。道場に参加するにあたり、牛久沼の編集部対決(2012年9月号掲載)でバックスライド予習に励んだが、着水点やラインテンションの緩急、ブレーキ設定など、逆に疑問が増えて1日が終わった。この取材でその疑問も解決。ドライブスティックも大好きになり使用頻度が増えた。現ルアーパラダイス九州編集長。


バックスライドセッティングとは……フォールさせたとき、アングラーから遠ざかっていく方向にスライドするようワームをセットする方法。ノーシンカーリグか、ネイルシンカーを埋め込んだ形態が多い。オーバーハングしたカバーの下や、岸際のエグレのなかなどをねらいやすい


ボートにもオカッパリにも効くバックスライド

梅雨の中休みになった当日は気温30℃超えのまさに猛暑日。加えて前日にかなりの雨が降っており、その影響も気になるところ。川村先生が選んだ釣り場は霞ヶ浦西岸部に注ぐ流入河川だった。

02川村先生が最初の釣り場に選んだのは霞ヶ浦流入河川のそのまた支流、本当に小規模な水路のような川だった。傾斜護岸に覆われ変化に乏しいが、だからこの土管周りが1級スポットになるという

kawa02川村 今のカスミ水系はどこも甘くない状況です。とくにオカッパリだと本湖は厳しいですから流入河川をメインにしていきましょう。


s4 本湖ではなく川をメインにするのはなぜですか?




kawa02川村 もう7月の中旬ですから状況としては完全なサマーパターンに突入しています。夏場のバスをねらううえで欠かせないキーワードは?


amano03 シェードですかね? 水の動きも必要なのでは?




kawa02川村 どちらも正解です。そのふたつは本当に欠かせない夏の2大要素で、とくに水の動きは最優先要素でシェードと複合していれば最高の条件といえます。


amano03 なるほど。ちなみにこの時期のバックスライドの釣りって、ボートとオカッパリのどちらが向いているんですか?


kawa01川村 う〜ん、どちらとも言い切れませんね。沖側から岸に向かってピッチングできるボートなら、バックスライドを活かしてカバー際を探れますから効率という点では非常にいい。


s4 草深選手と組んで花室川をバックスライドで釣って圧勝した2010年のスーパースリーデイズがまさにそうですよね。


kawa02川村 そう。あのときは川の真ん中にボートをキープして、ふたりで両岸を一気に釣ったり。でも、陸でも対岸にサイドハンドキャスト程度で届く距離であれば、ボートから岸を撃つのと同じように探れますし、足もとに落としてもよく釣れますよ。


最初に案内された釣り場もまさに水路のような小規模河川だった。川幅はわずか10mほど。水深は流心部でも1m足らず。傾斜護岸に覆われているため水際にカバーも乏しい。

kawa02川村 「え、ココなの!?」って感じのショボい川ですよね(笑)。でも、しっかり流れはあるし、しかも田んぼから落ちるザリガニとかドジョウを食っていると思しきバスのコンディションは素晴らしいです。数日前の下見でもよく釣れたから期待していいですよ!


03「ここのメインベイトはコレです」と右手にザリガニ。そして「サリガニを演出するのがコレです」と左手にドライブスティックの逆刺しセッティング

s5 マジっすか。かなりその気になってきました!




kawa01川村 その気になってよ。で、赤羽修弥先生のテキサスリグ道場の名ゼリフ「キィトリャーッ!」をボクにも生で聞かせてよ(※「来た」と「オリャー」が合わさったササキの造語)。


s2 うっ……イヤな記憶が……。




amano03 ん? テキサスリグ道場のときってササキは釣れたんだっけ?




s7 前の赤羽さんが7尾、後ろのヤマガタ先輩も7尾でボクだけデコのサンドイッチマン状態でした(涙)。ようやく訪れたバイトに対して「キィトリャーッ!」と絶叫しながら即アワセをしてスッポ抜けで終了……。っていうか、並木敏成さんに先生をやっていただいたポッパー&ペンシル道場のときもまったく同じ展開ではなかったかと。


amano03 つまりダイワ系アングラーが先生のときには精神が崩壊すると。




s2 まあ、その傾向にあることは否めないのかと。




kawa01川村 じゃあ今回もそうなると。




s1 なりませんよ!




まずは川村先生がお手本を。両岸から突き出す小さな土管の上にドライブスティック4.5inの逆刺しセッティングをフワリと乗せ、軽くシェイクさせながら土管の正面にポトリっと着水させると同時にラインをゆるめて土管の先端をバックスライドで通過させる。

04充分に距離を取り低弾道のピッチングでドライブスティックを送り込む。まずはもっとも期待できる土管の前を泳がせるべく、土管の向こうに着水後、水面で誘いながら通過後に、たるませると、ボディーはロールしながらテールは左右にスイングしつつスライドフォールする

amano06 おお〜、見事なアプローチ。




kawa02川村 あれ、おかしい。これで食わないなんて……。




今度は土管の際の護岸の上にルアーを乗せ、やはりロッド操作で水際に入水させたのち、ピピピピッと水面に波紋を作りながら土管の前方まで誘導。と同時にラインをゆるめて土管の中のシェードにバックスライド……。この一連の誘いを2ヵ所の土管周りで試したもののノーバイト


05傾斜護岸の水際は浅いのでそこにバスがいるとは考えにくい。無理に着水させるより傾斜護岸にルアーを乗せ、ロッド操作でポチャンと入水させたら、ピピピピッと水面に波紋を立てるようにバスの潜む水深だったりスポット側へ導いてからバックスライドさせる。「バスに気づいたベイトが慌てて逃げるような演出で、バスの捕食本能を刺激した直後にフッとラインを緩めて落とし込むとバックリです」と川村先生

kawa02川村 相当にヤバい状況かも……。




s4 え、すでに釣れる気マンマンのフガフガ状態ですけど!




kawa02川村 昨日の雨で水門を開けたみたい。数日前に比べて濁りがひどいし水位も低い。見てのとおり、この川にはカバーがほとんどありません。だからこそ土管がスペシャルなストラクチャーになるんだけど……。


しかし、次の土管で2バイトがあり1尾目をキャッチ。が、サイズは期待していたものではなかった。

07バイトが遠いうえに釣れてきたのはこのサイズ……

amano03 厳しいなかでもキッチリとキャッチ。さすがです。




kawa02川村 いやいや、そこそこサイズもいいはずだったんですけど……。もしかしたら動ける魚は大きく移動してしまったのかも。ところで、アプローチの仕方で気付いたことはありませんか?


s3 いきなり土管そばのピンにはルアーを着水させなかったです。




kawa02川村 そう。とにかくこの釣りでは大きな着水音を立てて警戒させるのはNG。少なくともここでは水面に出ている土管周辺にバスがいるはずなので、土管際で大きな水音を立てるとバスを驚かせてしまうだけ。


amano03 でも、岸から入水させたあとは波紋を立てていましたが?




kawa02川村 あれは波紋でバスにワームの存在を気付かせるのと、「逃してなるか」とバスの食い気を煽るのに有効な手段なんです。水面を逃げ惑うエビにもそっくりですし。


amano03 存在に気づかせてから、バスのいるほうへスライドさせると。




kawa02川村 はい。アングラーが意図的に自分とは反対側(ここでは対岸側)へルアーを誘導できることがバックスライドの最大の特徴であり武器です。バスに限らず多くの魚は本能的に岸際やボトムに獲物を追い込んで食いますよね。


kawa01川村 岸から沖のほうへ移動する獲物を追って食うよりは沖から岸へ向かう獲物のほうが食べやすい。また、沖に向かっていたものが岸側に泳ぎの軌道を変えることもバスの捕食スイッチを入れるのかもしれません。


  
 
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 バスの立場で考えてもみてほしい――ドタバタと何かが地面を叩く振動が水中へ伝わってきたあとで、ボチャン!と飛んできたエサっぽいモノに食いついたら、空気中に引っ張り上げられてしまった。同じことが何度か起こる。ドタバタの前に少し離れたところからバタンという振動も伝わってきた。バスは、ドタバタとバタンとボチャン!を危険を報せるサインとして学習する。サインというよりサイレンといったほうが正確かもしれない。
 ドタバタはアングラーの足音であり、その前のバタンは車のドアを閉めた音、ボチャン!はルアーの着水音である。
 アングラーはバスを釣りたくて水辺に立つのに、「今から飛んでいくのはハリが付いたニセモノだから食べちゃダメだよ」とバスに向けてサイレンを鳴らしてからキャストしていることがある。そういう矛盾が、川村光大郎の岸釣りにはない。
 地に足を着けて釣るからこそのメリットを生かし、デメリットを逆手にとってバスの裏をかく。グッドサイズのバスをたくさん釣りたい川村光大郎が、試行錯誤を繰り返しながら体得してきたオカッパリの方法論と技術をまとめた一冊。


 
 
 

  
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2016/7/1

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最新号 2018年8月号

[特集]夏の落としモノ

6月末から秋にかけて、バスを釣るために絶対に外せないのがフォールの釣りです。
ただ落とせばいい、という単純なものではありません。
タックルセッッティングやちょっとした動作の違いで、ときに恐ろしいほどの差がつく釣りでもあります。
巻頭では青木大介さんが「究極のフィネス」という、あるフォールベイトの釣りを紹介。
房総リザーバーでは羽生和人さんがバイト数とサイズを両立させるフォールの釣りを伝授します。
関和学さんが教えてくれるのは霞ヶ浦で絶対実践すべき釣りのフォームについて。
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