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ラスバス・初バス挑戦記 :第8回 大津清彰×利根川

1月6日、消波ブロックと支流をキーワードに小魚食いのバスをねらう

大津清彰=写真と文
Basser2015年3月号掲載の「全員釣ったゾ!! ラスバス・初バス挑戦記」を再編集してお届けします。
「2014年のラストバス、もしくは2015年の初バスを釣ってきてほしい」という編集部からの依頼に応え、年末年始に釣行してくれた9人のアングラーは全員がバスをキャッチ。
低水温に打ち勝つヒントを教えてくれました。


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アングラー=大津清彰(おおつ・きよあき)
ティムコの社員としてルアー開発や営業業務を担当している。TBCに参戦するトーナメントアングラーでもある。

年末トーナメントのウエイイン率は10%……


 2014年の年末、Basset編集部よりシビれる企画をいただいた。内容は「ラスバス・初バスを求める釣行記事をお願いしたい」というものでした。この時期のバス釣りは一年でもっとも過酷……。利根川の猛者50名が集まり、2014年の12月30日に行なわれた年末トーナメントでも持ち込まれた魚はたったの5尾。本気の釣り好きが集まって、バスボートで駆けずり回ってウェイイン率10%という結果。そう、これが現実なのです……。

 だが思い起こしてみると、過酷な冬にキャッチしたバスの記憶というのはいつまでも色あせず、心に刻みこまれているものです。釣りは結局、「魚を通じてどれだけの感動を得るか」に尽きると私は考えています。どんな魚を釣るのも、数を釣るのも、デカのを釣るのも、海外に遠征するのも、トーナメントに出るのも、すべてがここにたどり着くためのものだと私は思っています。

 さて、気持ち新たになる2015年の初釣り。1尾の価値は築地新年初競り大間のマグロがごとく、その価値は天井知らずに跳ね上がるだろうと想像できました。釣れなければどう考えても貧相な記事になるし、何より説得力も何もない!

 そんな至宝の1尾を追い求め、1月6日、利根川へ!

冬の利根川における三種の神器


 当日の話に入る前にルアーについて紹介します。私が冬の利根川でよく使うルアーを3つ挙げると「メタルバイブ」「シャッド」「小型スピンテールジグ」になります。

 この時期のバスは捕食量はかなり少なくなりますが、エサを食べていることは間違いありません。春から秋かけてメインベイトとなるエビやゴリ系のいわゆるボトムにはりついているベイトではなく、ボラの稚魚やタナゴ、モツゴ類をメインベイトとしています。もちろんエビも食べていることはありますが、割合として低くなります。どうやらエビやゴリ系は本格的に動きが鈍くなり、岩の下などに隠れて過ごす時間が長くなるためのようです。バスの捕食対象物を詳しく調べてみると、このような傾向があるなぁと考えています(私は釣り上げたバスの胃の内容物を調べる研究を個人的に行なっています)。

 さらに、この時期はアングラーのプレッシャーも1年でもっとも下がる時期。必然的に釣りの展開としては速い動きや横方向に動かすハードルアーでのリアクションが私の冬の釣りの中心となります。とはいえ、冬のバスはルアーを追う射程範囲が狭く、ただ広範囲に攻めてもバイトは得られません。いい時期に比べ3倍はキャストを細かくして粘り、丹念に攻めていくことが重要です。

 使い分けとしては、メタルバイブはテトラ帯などでの縦の落とし込みの釣り。30cmほどシャクって落とす。これの繰り返し。テトラ以外にも利根川の深い場所はほとんどメタルバイブです。シャッドに関してはいわゆる冬のスローなただ巻きではなく、比較的高速リトリーブで時おり何かにコンタクトさせリアクションバイトを誘う釣り。小型スピンテールジグに関しては、中層ただ巻き。

p56-57-ootsu-1 小型スピンテール、ライオットブレードをキャスト。この時期の小型スピンテールジグは関東では今ひとつメジャーではないものの、中京地区においてはバイブレーションと並びド定番のルアー。関東でもその威力は健在!


 シャッドとスピンテールジグを使うシチュエーションは似ていますが、シャッドを使用する場合は繊細なリアフックに対するついばみバイトを取とたいときや、ルアーを止めたい状況、リップでストラクチャーをかわしたいときに使用します。小型スピンテールジグは強風時や遠投して広範囲を探りたいときが出番です。最近のオススメとしては、小型スピンテールジグでしょうか?? 投げて巻くだけで冬でも釣れます! 冬でもバスは中層をキラキラと泳ぐメタル系ルアーにも果敢にアタックしてくるものです。ぜひ試してみてください!

メインエリアは消波ブロック帯と支流


 今回利根川で選んだ場所は消波ブロック帯2ヵ所と支流2本。冬は魚が1ヵ所に集中している時期なので、エリアはある程度絞ってしまうのが得策です。

 この日の水温は6℃。この日は朝から雲が出ていたため放射冷却がなく、気温も6℃と比較的暖かな朝。12月28日の利根川釣り納めでは朝の気温はマイナス6℃だったのでなんと12℃も暖かい!(笑) といっても雲があるために日中も気温が上がらないのですが……。今年初めての暴風雨の予報が出ていたこの日、結局ボートで出撃していたのは私を含め2艇だけ……。ちなみに途中からは大雨でした……。

 絶対に釣るという思いを胸に、出船。何度か移動し、利根川で現在もっとも信頼しているメタルソニック1/4ozで丹念にテトラ帯を攻める。最初はシャロー側のテトラ。だが食わない。魚探を見ながら「この場所なら絶対にバスはルアーを見ているはず」と次に沖にこぼれているテトラに対し何度もキャストを繰り返すと……この時期特有のあのゴミが引っかかったような感触! アワセを入れると首を振る感触。魚だ! 姿を見るまではどんな魚種なのかわからない。現に釣り納めではフナとコイ(どちらもルアーを食っていた)をキャッチして終わっている。クリアな冬の水質のなか、深い場所から姿を見せたのは紛れもない40cmオーバーのバスだった。ランディング直前でのバラシも多いメタルバイブの釣りだが、無事にランディング! いやー、感動しました!これがあるからバス釣りは止められない!! 心躍る最高の1尾は、1100gの美しく冬らしいバスでした。

p56-57-ootsu-3 40cmオーバーの初バス! この1尾ですべての苦労が吹っ飛ぶ。最高の1尾! ちなみに、どういう理由か知らないのですが、冬のバスは口内が真っ赤になる。真っ赤なバスが釣れると、「今年も冬になったなぁ」と感じます

p56-57-ootsu-4 メタルバイブの釣りはコレがないと話になりません。ナス型オモリにスナップを付けた「根掛かりハズシ」。根掛かりしたらスナップにラインを通してルアーまでスルスル落とす。ナス型オモリの重さで、ロッドをあおるとルアーがウソのように外れてくれる。ちなみに、この日なくしたメタルバイブは一個もなかったです


 この一本をキャッチしたのはまだ午前中。昼ご飯に暖かなカップラーメンを食べて気合を入れ直し釣りを再開。冬は「定期的に温かいものを体に入れる」ということが実はとても重要! 温かい飲み物をポットで持って行ったり、コンロでお湯を作るツールがあるとなおいいでしょう。暖かい食べ物や飲み物は気力を与えてくれます。釣りに集中するための下準備も大切な要素。欠かさないようにしましょう!

 さて、こうして気持ち新たに再出発となったわけですが、風が強すぎてもはや本流は釣り不可能となり利根川支流の長門川へ。まずは魚探掛けからスタート。地形が頭に入っている利根川ですが、冬はとにかく正確にルアーをアプローチしていきたい! そのため下準備として地形を正確に把握しなくてはなりません。キャストせず魚探とにらめっこ。ここだというスポットを決めていざ釣りスタート。

 が、そんなに甘くないのが冬の利根川。その後バイトはまったくなく、日没となってしまいました。悔しい! ……とはいえ、初釣りでキャッチした1尾は紛れもなく最高の1尾です!! 

ootsu-8 お湯を沸かすという能力に特化したJETBOIL。なんと沸騰到達時間が、0.5ℓの水で約2分30秒(気温20度、水温12度の条件)という驚異の速さ。風に強く、外気温がマイナスでも安定した火力が得られ、コンパクトなのでボートの釣りには必須。私の冬の釣りには欠かせないアイテム。もう家庭用コンロには戻れません!


当日使用したタックル


メタルバイブを快適にシャクれる適度なティップの入り ootsu ロッド:テクナGP TAV-GP 64CMJ(フェンウィック)
リール:K.T.F.アルファス・ネオ(K.T.F.×ダイワ)
ライン:フロロカーボン12Lb
メタルバイブを快適にシャクるためのロッド選定は難しい。ティップが若干入ったほうがシャクりやすいが、入りすぎてもダメ。また普通のワーム系ロッドのようにバットが硬すぎるとバラシにつながる。シャクりやすさと掛けたあとのバラシの少なさからTAV-GP 64CMJを選択している。リールはフルキャストからピッチングまで幅広く使用できるK.T.F.アルファス・ネオを選択しています


横ではなく上へ向かうリフト&フォール向きのメタルバイブ ootsu-2 メタルソニック1/4oz(ティムコ)
私のなかの冬のド定番! 実績No.1のメタルソニック1/4oz。シャクると、横方向に移動しにくく、上に上に持ち上がってくる独自の構造になっているため、リフト&フォールが極めて容易。サイズ感も小ぶりで、冬バスにGood


ootsu-3 マッドペッパーシャッド(ティムコ)
小さくなってもそのパワーは健在! 固定重心ながら空力バランスがよく極めて飛ぶ。風の強い日が多い冬に飛距離は重要な要素。泳ぎにクセがなく、扱いやすい。よく釣れます


ootsu-1 ライオットブレード(ティムコ)
開発中のスピンテールジグ。スピンテールジグの泣きどころである根掛かりを独自構造の2本のアームでかわしていく。まるでクランクベイトのようにひらりと障害物をかわしていくのが特徴です




 現在発売中のBasser2月号では、利根川でガイドを営む成田紀明さんが消波ブロック帯の釣り方を解説しています。「隙間」を味方につけるメタルバイブの操作法とは?


 

利根川水系を舞台に開催されたバサー・オールスタークラシック。
注目の4選手は30回記念大会をいかに戦ったのか

 

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