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THE HISTORY OF ALLSTAR CLASSIC

「プロセスを明かさなければスポーツになり得ない」。 この理念ありき。そしてAllStar Classicが始動した


 

林圭一と沢村幸弘と三浦修。熱源は当時20代の青年たちだった

 
1987年、都内のとある喫茶店に、日本のバスフィッシングトーナメントの未来について語り合うふたりのアングラーの姿があった。故・林圭一さんと沢村幸弘さんである。そこに林さんからの要請に応じて、『Basser』編集部員の三浦修さん(後の2代目編集長。当時の編集長は弊社会長・鈴木康友)が加わり、話はいよいよ本題に入った。
 
林さんと沢村さんから三浦さんが打ち明けられたのは、「試験的トーナメントのプラン」だった。
 
当時、林さんは日本のトーナメントシーンにある危惧を抱いていた。
 
1970年代にアメリカの流れを引くトーナメントが日本でも行なわれるようになり、1980年代半ばには「プロ」というコンセプトを前面に出した賞金制のトーナメントもスタートした。
 
現在のシーンへと繋がっていくプロトーナメントである。しかし、当時はあらゆる面で試行錯誤が繰り返された過渡期であり、「プロ」にも「トーナメント」にもこれから発展・成熟していくうえでの課題が山積していた。
 

プロセス、苦悩、歓喜が伝わらなければならない

 
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林さんは早くからトーナメントがスポーツとして認識されてほしいと願っていた。早朝スタートして、夕方に戻り、釣った重さで順位が決まる。入賞すれば賞金がもらえる。これだけで、果たしてそれが叶うのか。
 
たとえば観戦スポーツの雄である野球は、勝敗とスコアを伝えているだけではない。プレイボールが宣せられてから9回裏までのドラマ、駆け引き、選手の歓喜や落胆といったすべてを球場や放送で共有できるからこそ、あれだけ熱狂的なファンが生まれ、そこに野球というスポーツや選手への評価、敬意も生まれる。
 
バスフィッシングトーナメントに置き換えれば、アングラーの戦略、それをやり遂げるためのタックルの選定、目の前の状況変化へのアジャスト……、そういったプロセスや、選手の苦悩、歓喜が伝えられなければ、その結果としての順位や賞金はきちんと評価されないのではないか……。
 
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林さんと沢村さんが三浦さんに明かした思いと「試験的トーナメント」とは、そのプロセスの全公開を前提としたトーナメントの必要性だった。
 
当時、『Basser』は日本初のバスフィッシング専門誌としてスタートしたばかりだったが、林さんにしてみれば三浦さんは大学の後輩であり、同じB.A.S.S. of JAPANに属してもいたので、トーナメントの理想像を共有できると思ったのだろう。
 
一方で、三浦さんにも心に秘めた夢があった。それはアメリカのように観客が楽しめ、選手と一体となれるトーナメントの開催。
 
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スタートからウエイインまでギャラリーが飽きることのない空間を日本でも実現したいと三浦さんは考えていたのである。
 
ここに林さんと沢村さん、そして三浦さんの思いが重なり、各々の夢を乗せて企画は動き始めた。共鳴してくれる10名のトッププロを林さんが集め、その豪華な顔ぶれに相応しい名を三浦さんが付けた。
 
「AllStar Classic」
 
当時20代の青年3名が掲げたプロセス全公開の「理念」と、オールスターの名に込められた「選手への敬意」は四半世紀を超えて受け継がれ、観る者を熱くさせる現在の「Basser Allstar Classic」があるのだ。
 

 
林 圭一(はやし・けいいち)
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1959年生まれ。トーナメントアングラーとしてB.A.S.S. of JapanとJBで活躍し、オールスタークラシックでは1996年大会に勝利。また、フリッピングを日本へ伝え、代表取締役社長を務めた株式会社ケイテックでは精度の高いルアーと新たな製造方法を生み出すなど、多角的に日本のバスフィッシング発展に貢献した。2016年に惜しまれつつこの世を去る

 
沢村幸弘(さわむら・ゆきひろ)
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1960年生まれ。JBの前身であるJBTA時代から今日のJB TOP50まで国内のトーナメントのトップカテゴリーに参戦し続けるアングラー。1987年JBTA東日本プロ第4戦芦ノ湖に優勝した翌年、オールスタークラシック1988年大会を制している。近年では2013年JB TOP50第2戦遠賀川戦に優勝。ベイトフィネスの有効性にいち早く注目し世間に広めた人物のひとり。キャリル代表

 
三浦修(みうら・しゅう)
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1960年生まれ。『月刊Basser』『月刊つり人』の元編集長。現在は広告制作、出版編集、企画、スタイリングなどを手掛ける株式会社三浦事務所で代表取締役社長を務める

2016/5/27

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