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村川勇介のベイトフィネス・ネコリグ道場 :第1回(全5回)

ネコリグのメリットと適したロッド

編集部=写真・文、もりなをこ=イラスト
arai02 amano03 mura03 2011年、W.B.S.アングラー・オブ・ザ・イヤーを獲得した村川先生がシャローねらいの強力なアイテムであるネコリグを解説
 
ワームの端にシンカーを挿入し、
中央付近にフックをセットしたネコリグ。
減水傾向にある近年の霞ヶ浦で、
ベイトフィネスで扱うネコリグの有効性が高まっているという。
撃ってよし、ズル引いてよしのネコリグの肝を教わりに
編集部員が村川勇介先生に押しかけ弟子入り!

 
編集部員がエキスパートに入門し、座学と実践で免許皆伝を目指す 『Basser』の人気連載をピックアップ ※この記事はBasser2014年7月号に掲載されたものを再編集しています
 
mura01 講師=村川勇介(むらかわ・ゆうすけ) 村川勇介先生のブログ「村川勇介のバス・トゥ・ザ・フューチャー
村川勇介先生のfacebook
 
1976年生まれ、東京都在住。サラリーマンを務めるかたわら、W.B.S.に参戦するトーナメントアングラー。2011年にはW.B.S.アングラー・オブ・ザ・イヤーを獲得。2012年と2013年のオールスタークラシック2年連続準優勝。得意とするのはテキサスリグ、ネコリグを始めとするソフトベイトの釣り。霞ヶ浦攻略の座右の銘は「今を釣る」。
 

amano05生徒=アマノ

1969年生まれ、東京都出身。これまでライトリグでズル引くこともフォールの釣りもしてきたが、ルアーと一緒にネイルシンカーが飛んでしまい、それを防ぐチューブを使うのも面倒くさいという理由でネコリグを敬遠していたが一念発起して弟子入り志願。現在は『ルアーパラダイス九州』編集長として九州支社に赴任中。
 

生徒=アライ

1988年生まれ。群馬県出身、千葉県在住。ネコリグ歴は1年。出しどきが今ひとつよくわからないまま、牛久沼の桟橋や杭に、なんとなくネコリグを投げている。一日やり通すほどにはネコリグを信じきれておらず、微妙な距離を置いている。群馬の実家に帰省するときは、帰り道にある老舗の釣具屋さんで掘り出しもののワームを物色するのが恒例行事。
 
※3人のプロフィールはwebへの掲載時点のものです
 
ネコリグとは……ワームの端にネイル(釘型)シンカーを差し込み、中央付近にフックをセットするリグ。アクションを加えるとテールを持ち上げた状態でバスを誘う。ノーシンカーリグや同じウエイトのジグヘッドワッキーリグなどと比べてフォールスピードが速め DSC_6911
 

村川先生からの問①

ネコリグのメリットと出しどきを答えなさい
  
アライ ネコリグのメリットは移動距離を抑えて短い範囲でネチネチ誘えることだと思います。ほら、ワーム全体が水の抵抗を受ける構造になっているじゃないですか。だから杭などピンスポットをねらいたいときにネコリグを使います。
 
 
村川 でも、そういう釣りだったらダウンショットのほうが得意だよね。
 

 
アライ あー、たしかに……。
 

 
アマノ ネコリグってすべてをそこそここなせるリグだという印象です。ボトムをズル引く釣りから、カバーの奥へ撃つ釣りまでこなせて、ベイトフィネスタックルで使えば大きな魚にも対応できそう。その代わり、突出したメリットやここぞという出しどきはやっぱりよくわかりません。
 
 
カバー際からチョイ沖までのズル引きが効果的と村川先生
村川 僕の場合、霞ヶ浦でネコリグを使うことが増えたのは、アマノさんが言うようにカバー際に投げられて、ボトムをズルズル引いてこられるのが大きいですね。
 
 
アマノ と、言いますと?
 

 
村川 東日本大震災のあと、霞ヶ浦は被害を受けた湖岸の復旧工事などの理由によって水位を落としているんです(※取材を行なった2014年5月当時の状況です)。それで、シャローベジテーションについていたバスの大部分が岸から離れてブレイクまでの範囲に散らばった。
 
村川 それまではアシ際をフォールの釣りでねらえばOKだったのが、岸際からブレイクまでをしっかり探る必要がでてきたんです。僕は2011年にシャローの撃つ釣りをメインにW.B.S.のアングラーオブザイヤーを獲りましたが、工事が本格化した2012年も同じ釣りを続けてしまい、成績を落としました。そのかわり沖のストラクチャーを得意とする選手が台頭して悔しい思いをしました。
 
村川 とはいえ、カバーから魚がまったくいなくなったわけじゃないから、岸際ももれなく探りたい。ベジテーションからゴロタ石、ジャカゴ、オダなどいろんなシチュエーションが登場する霞ヶ浦のシャローを、ストレスなく同じリズムで釣っていくのに使いやすいのがネコリグなんです。
 
 

  
アマノ テキサスやダウンショットではダメですか?
 


 
村川 カバーから出たバスには、それなりにプレッシャーがかかっていて、テキサスの速い動きについてこない状況が多いから、スローに動かせるネコリグに分があります。リーダーのあるダウンショットだとカバーに入れるのが非常にストレスになってしまいます。
 
 
シャローエリアの岸際にキャストして少し沖までズル引いてくる
村川 ネコリグはフォールで誘えるし、ボトムズル引きもできる。場合によってはスイミングさせてもいい。フックのセッティング、タックルの組み合わせ次第でどんなシチュエーションにも合わせられるのがメリットですね。
 

 
アマノ 今までの話を聞いて、いつでもネコリグでいけちゃう気がするんですけど。
 

 
村川 ネコリグにも苦手なシチュエーションがあります。たとえば、風が強いとき。ベイトフィネス機で投げられるといっても、決してウエイトのあるリグではないのでキャストは決まらないし、ラインがあおられると途端に操作感が悪くなってしまいます。
 
 
村川 それから、操作性を考えるとベイトフィネスのネコリグで深いところを探るのもストレスが溜まります。
 
 
村川勇介先生の答①
岸際からチョイ沖のシャローまでズル引く釣りが得意なリグです。
セッティング次第でカバー際からオープンウォーターまで対応可能。
強風と深い場所は苦手。
 

 

村川先生からの問②

ネコリグに適したロッドを答えなさい
  
アライ ピッチングでもネコリグの重さを乗せられるミディアムライトくらいのパワーで、長めのロッドがいいと思います。
 

 
村川 キャストのしやすさは重要だね。でもなんで長めがいいと思ったのかな?
 

 
アライ 村川先生の「フォール道場」(Basser 2012年12月号)で、ネコリグの釣りでもU字のラインテンションが大事だって書いてありました。長めのロッドならネコリグが障害物を乗り越えたときに瞬時にラインテンションを緩めてフォールさせられます。
 
 
村川先生愛用のSBCC608Tシリーズは6ft8in。キャストしやすさ、ラインの操作性、アワせやすさのバランスをとったちょうどいい長さ
村川 お、バッチリ予習してしきたね! ほかにもスナッグレスネコリグのフッキングも、ストロークがとれる長めのロッドが有利だね。でも長すぎると、ピッチングのときにティップが水面を叩いてしまったり、操作が雑になったりするからその兼ね合いだね。じゃあ、アクションはどんなのがいいと思いますか?
 
 
アマノ 軽量のネコリグをキャストしてアクションさせるために、軟らかいティップを備えたものがいいと思います。
 
 
村川 それが一番ですね。
 

 
アマノ でもあんまり曲がりすぎるロッドだと、スナッグレスネコリグなんてフッキングさせられないだろうし……。硬すぎるとアワセ切れしてしまいそうだし……。
 
 
村川 僕が使っているのはスペルバウンド・サーキットクラスの608T1と608T2の2本。どちらも僕が一番使いやすいと思ってる6ft8inの長さで、レギュラー寄りのファーストアクションです。
 
 
村川 負荷をかけるとティップから素直に曲がっていくんですが、ベリーからバットにかけてのパワーでフッキングできます。アマノさん、ちょっと手に取ってみてください。
 
 
アマノ どれどれ……(グイ?っと曲げて)先生のロッドはどちらもじわじわ曲がっていく感じです。ベイトフィネスロッドと言うと、高弾性で使う人を選ぶような、尖ったロッドをイメージしていたんですが……。
 

 
村川 たしかに今回のネコリグはベイトフィネスセッティングでやってもらいますけど、フッキングをしっかり決められて、ときにはカバーからバスを引きはなすためにトルク重視のロッドがいいと思っています。
 
 
スペルバウンド・サーキットクラス608Tシリーズはトルク重視の設計。アマノが掛けたキャットフィッシュの引きにびくともしない
村川 だから、T1もT2もシャープな使用感を崩さない範囲で、あえて高弾性すぎない素材で組んでいるんですよ。だから、誰にでも使いやすいしベイトフィネス専用っていうわけでもないんです。このロッドで巻き物を使って釣果を伸ばしている人もいますよ。

 
アライ その2本はどう使い分けているんですか?
 

 
村川 Vガードのフックを使うときはミディアムライトパワーに相当するT1を、よりフッキングにパワーが必要なスナッグレスセッティングにはもうワンランク硬いT2を合わせています。
 
 
村川 フックのセッティングにあわせてロッドを替えていくことでフッキングの成功率を上げるんだよ。おふたりには実践編でこの2本をお貸しします!
 
 
アライ&アマノ あざっす!
 

 

村川勇介先生の答②
6ft8in前後の長さで、レギュラー寄りのファーストアクションが使いやすい。
フックセッティングに合わせてパワーを使い分ける。
 

 

村川先生の愛用ロッド


  
村川先生がネコリグの釣りで愛用しているのが、自身が監修したスペルバウンド・サーキットクラスSBCC-608T1とSBCC-608T2の2本だ。どちらもフッキングに必要なストロークと、取り回しのよさを両立させた6ft8inで、持ち替えたときに同じリズムで釣り続けられる。
 
T1がミディアムライトパワーに相当しVガードフック装着のネコリグに、T2がミディアムでスナッグレスセッティングのネコリグに合わせている。シャープな使用感で持ち重りしないロッドバランスに仕上げられており、ネコリグの操作で重要なロッドのタテ捌きが一日中ストレスなく行なえる。
 
トルク重視の設計で、高弾性すぎないブランク素材が用いられているため、「T1はクランクベイト、T2はスピナーベイトを巻く釣りにもマッチします」と村川先生。
 
 
 
 

 

 

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2016/5/30

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