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中村哲也×池原貯水池 冬の巻きモノゲーム :第1回(全5回)

「何を求めて冬の釣り場に行くのか。まずはそこ」

Basser編集部=写真と文
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降雪や路面凍結で時に辿り着くことさえ困難になる、冬の池原貯水池。
ガイドが凍りつき、レベルワインダーがカキ氷機と化した2011年12月28、29日の2日間、中村哲也さんに冬の一発をねらってもらった。
結果からいうと、中村さんは2日間巻きモノゲームを行ない、1尾のクオリティーフィッシュをキャッチした。
この記事では当時の模様を振り返る。第1回と第2回は冬のリザーバー攻略で参考にしたい中村さんの考え方を紹介する。


この記事はBasser2012年3月号に掲載したものを再編集しています。

冬のバスフィッシングに欠かせないもの


 冬の釣り場は怖い。バイトを得られない時間が、アングラーの弱い部分を浮き彫りにするからだ。

 そのフィールドでの冬の経験値が低い、もしくはエリアセレクトの理論が身についていないアングラーは、すぐに行き場を失うだろう。冬の定番ルアーを用意したとしても、それが自分で釣ったことがないルアーだったら、アクションのつけ方に迷ったり、すぐに「いつものルアー」にローテーションして正解から遠ざかったり……。

 そうならないためには、確固たる信念が必要だ。

 場所でも理論でもルアーでも、ひとつでいいから「こう!」と決めてかかれる「強い何か」が、冬の釣り場では必要になる。池原貯水池で行なった当取材はテクニックものだったが、その現場では中村哲也さんの「強さ」が遺憾なく発揮されていた。

243-naka-013 クリスマス寒波が去った直後、年の瀬も押し迫った池原貯水池

243-naka-014 大台ケ原に雪。名古屋から向かってきた道路の一部区間にも雪が残っていた

「相対的シャロー」に浮くリザーバーのデカバス


 水温が下がる冬期間のリザーバーでバスの個体数が多いのはディープレンジだ。透明度が高く、水深もある池原貯水池の場合、水深20mを超えるスーパーディープにバスが群れるエリアもある。

「数が欲しいなら、ディープのなかでも魚が溜まりやすいフラットな地形をねらったらええですよ。そういういわゆる『越冬場』にベイトフィッシュが回ってきたタイミングで、ダウンショットリグとかでねらいます。けど、それでデカいのが交じるかっていったら、そんなそんな……」と中村さん。そして続けた言葉が印象的だった。

「何を求めて冬の釣り場に行くのか。まずはそこ」

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 池原貯水池における中村さんにとっての「デカいの」の定義は「55㎝以上」で、それをねらうならディープは「ない」と言う。個体数が多いディープを釣ることに否定的なわけではもちろんない。それが中村さんのスタイルだからだ。

 ここまでの話で一番怖いのは、シャローでデカいのをねらって、フラットがあったらディープもやってみるというように、どっちつかずになること。キレイにハマれば最高だろうが、冬の釣り場はそう甘くはない。そういう意味でも、「数がほしいのか、一発(デカいのを)当てたいのか」を自らに問うて、冬の釣り場へ行く目的をハッキリさせておきたい。

 さて、ひと括りにリザーバーといっても、その水温の下がり方は地域や水深、標高などによってまちまちだ。池原貯水池のなかでも、水深がない各川筋の最上流部は冬を迎えればあっという間に水温が10℃を割り込むが、同じ川筋でもボディーウォーターに近い中・下流域は、12月末でも表層で12、3℃の水温をキープしていた。

「寒波とかでガンガンに冷えて13℃になったときは、さすがにシャローから生命感がなくなるけど、同じ13℃でも2、3日安定してくれるとシャローがよくなる。そんなときはトップでデカいのが連発することもありますよ」

 中村さんによれば、「ある水深」より浅いほうで釣れるバスは、サイズがいいだけでなく冬でも体色が白抜けしていない(模様がハッキリしている)という。

「水の透明度によりけりやけど、異常にクリアになっても、デカいのが落ちるのは水深10mまで。普段の池原の透明度なら8m。ちょっと濁って6m。台風12号の影響が残って白濁りしてる今なら、たぶん4、5mってとこやないかな? 何にしても、デカい魚の体色が濃いのは、太陽光が届くレンジにいる証拠ですよ」

 こんな水深を聞くと、浅い釣り場をホームグラウンドにしている人にとっては、とてもシャローとは思えないかもしれない。しかし前述のとおり、池原貯水池は冬に20m超までバスが落ちるフィールドである。その4~10mは、たとえば水深2mの40㎝~1mに該当する「相対的シャロー」ということができるだろう。


  
 
 


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2017/1/17

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