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関和学さんがオススメする、霞ヶ浦×パトロールラッシュ

ステインウォーターの霞ヶ浦で、微波動・無音のスイムベイトが効く!

関和学=文、Basser編集部=写真
285_sekiwa-001ジャスト50cm!! 微波動・無音のサーチベイト=スイムベイトは霞ヶ浦のオカッパリで必携のルアーだ


一般的にクランクベイトなど強めの巻き物を投げる機会が多い霞ヶ浦。
しかし、弱めのサーチベイトであるスイムベイトがとても有効だと関和学さん。
その関和学さんが作り上げたのが4inで根掛かりしにくいスイムベイト、パトロールラッシュだ。
実際にBasserの連載「オカッパリで行こう!」では、1日の取材で50㎝を筆頭にナイスフィッシュを複数尾キャッチしたこともあった。
今回はオカッパリで必携のルアーというパトロールラッシュの使い方をおさらいしてみよう。
ちなみにこの記事で紹介されたWALKER WALKER × Basserオリジナルカラーのパトロールラッシュが釣り人道具店にて販売されているので要チェック!



この記事はBasser2015年9月号に掲載された「オカッパリで行こう! 第87歩」を再編集しています。


パトロールラッシュとはどんなスイムベイトなのか?



パトロールラッシュ(ウォーカー・ウォーカー)
4in、14g(ボディー単体でのウエイト)

000000000001_2パイプ内蔵のラインスルー方式を採用。バスが掛かると本体とフックが分離するので、バスに頭を振られたりしても遠心力が働きにくくバレづらい。さらに、丈夫で長もち、泳がせたときの頭部の振りを抑えられる(微波動コンセプトのパトラッシュでは重要)とイイことづくめ

285_lure-001bテールの立ち角度は重要。寝かせると速く引けるがノー感じになる。立たせるとブンブン振るけどゆっくりしか引けなくなる。その間をとった角度に設定。素材に張りがあるので、テールがフックに引っ掛かって「エビ」になりにくいのも特徴。突き出たノーズが障害物に当たるとポヨンと跳ね返りつつヒラを打つ(一瞬、横倒しになる)

285_lure-001フックは、標準装備されているトレブルマジック#4(エバーグリーン)の使用を前提に開発した。このフックにフェザーを巻くのもお薦め。フェザーがキールの役割を果たして直進性能が上がり、より速いリトリーブに対応するようになる

285_lure-002同梱のノガレス・ボディーショット2.5gをねじ込んで使う。ウエイト内蔵タイプよりも確実に重心が低くなるので泳ぎの安定性が増す。この方式は製造コストを抑えられるので、価格も下げることができた

285_lure-003ボディーの幅はトレブルマジック#4とほぼ同じ。当たった障害物をヒラを打ちながら回避するとき、根掛かりにくいのはこの設定の効果だ。ヘッドの下部に露出させたウエイトによって、パトラッシュは若干だが頭を下げた姿勢で泳ぐ。このとき平らな背中に水を受けて(背中がリップの役割を果たして)浮き上がりを抑えてくれるので、幅広いリトリーブスピードに対応する

SEKIWA’s Tackle 285_sekiwa-014 パトロールラッシュ用
ロッド:HCSC-66Mヘラクレス・フォースグランディス(エバーグリーン)
リール:Z PRIDE(シマノ・メタニウムHG×ZPI”)
ライン:バリバス・ガノアヴァンガード12Lb(モーリス)



表層を巻くだけでOK
霞ヶ浦での実際の釣り方


霞ヶ浦のスイムベイティング5ヵ条



1、リトリーブスピードは一定に
2、ルアーが見える水深(表層)を引けばOK
3、ここぞというスポットにはコースを変えながら5回以上通す
4、コツコツ……、という前アタリは無視して巻き続ける
5、きっと釣れるから一ヵ所で粘らずにテンポよく歩く!


285_sekiwa-007水面直下を引いて、バスに食い上げさせるのがスイムベイトの基本。だから、水面上に出ている枝にさえ気をつければ、こんなレイダウンの間も巻いてチェックできる。引くコースと着水点をよく考えてからキャストしよう

285_sekiwa-003 285_sekiwa-004水門向こうのアシ際で食ってきた。シャローの巻きモノで巻き始めにバイトを得られるのは、ペトン……という柔らかな着水音のおかげ


285_sekiwa-005霞ヶ浦本湖・玉造エリアに流入する、またげちゃうくらいのホソ。こんな1投でプレッシャーがかかってしまう場所でも巻いて釣れるのがスイムベイトのメリット

285_sekiwa-008 285_sekiwa-009水門の角に流れ着いた(生えてる?)植物。めっちゃ釣れそうなので、コースを変えながら10回くらいパトラッシュを通した。しつこく引いて食ってくることがあるのが微波動&完全サイレントの特徴。よくいえばプレッシャーがかかりにくい。悪くいえばバスに気づかれにくい。こういうところはシャッドっぽいかも

285_sekiwa-010北利根川のなが~いハードボトムを歩きながら巻いて釣ったこの取材3尾目。このあと小雨がパラつきだしたタイミングで50cm(4尾目、冒頭の写真)をキャッチした

こちらの動画の前半で関和学さんがパトロールラッシュのプロトタイプでバスを釣っています。雨天のローライトのため、チャートカラーをセレクト。水没した階段の下側を通してバイトさせています。
※動画は、この記事の取材より1年前、2014年9月号の取材時に撮影されたものです


WALKER WALKER × Basserオリジナルカラー、”満月ちゃん”が泳ぐようすもアップされています。水中での視認性が高いのがよくわかります。

広い霞ヶ浦の釣りに巻きモノは欠かせない


 四半世紀も霞ヶ浦で釣りをしている僕なので、この水系は人並以上に熟知している。けれど、だからといってピンスポットをライトリグで撃つだけで満足な釣果が得られるかといったら、そんなことはぜんぜんない。どうしたって巻きモノが必要になる。ヨコ方向の動きに対するバスの反応がどうこうの話ではない。霞ヶ浦は広いので、エリアを効率よくカバーする釣りもしないと、魚がいない場所で一日中粘ったりすることになりかねないからだ。
285_sekiwa-002次の目的地まで……、39kmか~。オカッパリで一日100km走行することもぜんぜん珍しくない。そんな釣り場だからこそ、「バスの反応を得やすいサーチベイト」が果たす役割は大きいのだ

 霞ヶ浦の巻きモノといえばクランクとスピナーベイトが二大巨頭だろう。これらのルアーについては、この連載でも何度も触れてきた。結論として霞ヶ浦では、「波動が弱めの巻きモノが効く」傾向がある。クランクを例にするとわかりやすいかな。バグリーBシリーズのような、浮力が強くてワイドウォブルなタイプは、霞ヶ浦では意外なほど効かない。障害物回避の面でスクエアビルを必要とするほどのカバーが少ないこともあるが、一番の原因は波動が強すぎることにあると僕は思う。

 これも以前書いたことなので過程を端折って書くと、霞ヶ浦の水の透明度はマッディーではない。雨などによって濁りが発生することはあるが、平時の透明度は、言ってもせいぜいステインウォーターだ。

 僕が「霞ヶ浦マッディー説」を疑ったのは、ひらひらロール系のFSRや、ぬめぬめ系のワイルドハンチといった、波動が弱めのクランクでよく釣っているという事実からの逆算だった。気づいて先入観が取っ払われてしまえば、なるほど霞ヶ浦はジャークベイトやI字系もよく釣れるフィールドだった。


そのサーチ性能を疑え


 バスのチェイスを視認できるクリアウォーターと違って、ステインやマッディーウォーターでは、バイトを得ることでしかそこにいるバスの存在に気づけない。これは怖いことだ。サーチベイトで広く探ろうとして一生懸命投げているそのルアーがバスのお気に召さないものだったら、正解にどんなに近づいたとしても、その事実にアングラーは気づけないからだ。

 遠投が利いて、リズムよく巻けて、アピール力を備えているルアーがサーチベイトなのではない。効率よくバスの存在を確認できてこそのサーチベイトだ。フィールドの規模や状況によってはライトリグがその役割を果たすことだってある。

 広い霞ヶ浦を釣るうえで巻きモノ=サーチベイトは欠かせない。

285_sekiwa-title2  ステインウォーターの霞ヶ浦では、一般に認識されているよりも弱めの巻きモノが効く傾向がある。

 だったら……と、僕は6、7年前から霞ヶ浦でスタッガーオリジナルやワンナップシャッドのノーシンカーを巻くようになった。これがけっこう釣れた。クランクやスピナーベイトに釣り負ける日もあるけど、釣り勝つ日もある。水温が急に下がったり濁ったりしたときはクランクやスピナーベイトが強い。一方でスイムベイトは、ハイプレッシャーやハイライトコンディション下でもバスを反応させられる。それぞれの得手を生かせば、隙のないサーチベイトのシステムが組めると感じた。

 それと同時に僕は、自分で使うためのスイムベイトを手作りし始めた。当初は製品化など考えてもいなかった本気のお遊びルアー、それがパトロールラッシュの出発点だった。


巻き続けられることと根掛かりしにくいこと


 クランクやスピナーベイトはアピール力が弱いものを選んでもそれなりの強さをもっているので、自作スイムベイトでは微波動を意識した。クランクやスピナーベイトで反応が得にくいときでもバスを探せるルアー(バスの好みに合いやすいルアー)が、霞ヶ浦のオカッパリで僕が理想とするスイムベイトだった。

 それとなんといっても根掛かりにくいこと! リグって使うタイプのスイムベイトがこの点では無敵だ。オフセットフックを用いたノーシンカーリグなのでカバーの奥にだってぶち込める。けれどデカいオフセットフックには欠点もある。フッキング率が低いのだ。

 そこを補うためには、ルアーの重量に対して硬めのロッドを選ぶ必要があるのだが、そうすると投げ続けるのがしんどいし、引き抵抗が小さいルアーを硬いロッドで引くと、何をやっているのかよくわからなくなる。ノーシンカーリグはバランスがシビアで、適正なリトリーブスピードの幅が狭いこともストレスだった。


「トレブルフックを搭載して、いかに根掛かりにくくするか」
「ストレスなく巻き続けるために、いかに安定性を高めるか」
 自作するうえでの課題はこの2点に集約された。


285_lure-004完成に辿り着くまで、型をたくさん作ったし、素材の硬さもいろいろ試しましたよ(最初のうちは遊んでただけだったけど)

「今日はよく巻いたなァ~」と思う距離は何m?



 ちょっと横道に逸れます。たとえば「クランク特集」でルアー縛りの釣りをするとき、僕らプロアングラーはコレと決めたら日の出から日没まで延々とそのルアーだけを投げ続けることができる。一日中釣りをすることへの慣れもあるし、その釣りに最適化されたタックルを使わせてもらっているのも大きい。

285_sekiwa-title1  では、釣行ペースが月に1、2回のサンデーアングラーの皆さんはどうだろうか? 話を聞いてみると、「巻いて釣りたい!」という気持ちで釣り場に立つ人はけっこういるみたい。そして「今日はクランク!」とテーマを決めている人も。けれど、その一日を釣り終えて、巻いた距離がどれくらいになるのかというと、霞ヶ浦では多くの人が「200m未満」に該当する。これは短い。

 なぜ、ほかの釣りに手を出してしまうのか。どうして巻き続けられないのか。それは、クランクを巻き続ける釣りが、身体の負担になっているからだと思う。一日やり切ったら、日ごろから釣りをしている僕だって身体のあちこちに張りがでるくらいだ。

 釣りビジョンの「本気でオカッパリ」の北浦回で、完成に近づいていたパトロールラッシュで50cmオーバーが釣れてしまい、反響があったので製品化しようと思った(笑)とき、「巻き続けたい人をサポートできるルアーにしたい」という目標がひとつ加わった。

 キレイにルアーを使い分けるのもいいけれど、僕らは取材を通じて「縛りの釣り」の爆発力も知っている。とくに巻きモノがハマったときはやっぱり凄いのだ。それを体験してもらうには、あらゆる面で「しんどくない」ことが大事。その点でも、微波動=引き抵抗が小さい巻きモノには存在価値があると思う。

 ちなみに今回の釣行も記事になるとポンポン釣ってるように見えるかもしれないけれど、実際には5時から16時までサオを振り続けた。それで6バイト5フィッシュ。数はそんなに出ていない。でも型は50cmジャストを頭に44cmと40〜35cmが3尾。こんなふうにグッドサイズで揃っちゃうところが巻きモノ縛りの威力なのだ。

285_sekiwa-011読者の皆さんにパトラッシュを使ってもらえたらもちろん嬉しいんだけど、とにかく「霞ヶ浦×スイムベイト」の相性のよさを実感してほしい。長年霞ヶ浦で巻いてきた僕からの提案です

2016/7/29

最新号 2017年5月号

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